
・・・・・クリスマスシーズンのロンドンは綺麗なイルミネーションが街を灯す中、仕立て屋通りで有名な Savile Row では裁ち挟の電飾‼ ストレートで良いですね。
今夜はクリスマスイブ、皆様はどんなクリスマスをお過ごしになられますでしょうか。
この度は今年最後のBLOG更新となります。

・・・・・名探偵ポアロの友人であるイートン校出身のヘイスティングス大尉。
立体的で横地の通った綺麗な上衿掛け、仕立ての良いクラシックな格子柄のスポーツジャケットはパッチポケットにボタンをあしらい素敵なアクセントになっていますね。

・・・・・こちらの紳士はスポーツスーツで上着は四つのパッチポケット、こちらもフラップ等でもなく 釦のみあしらって装飾兼実用となるディテールです。
ありそうで案外見ないですよね、格好良いのに!
さて、今週も大変な御贔屓を頂戴しておりますM様よりのご注文を紹介させて下さい。
この度のご注文は計3点口であり、それぞれが普段使いで楽しめるタウンスーツを始め、三者三様の魅力を引き出すと共に、それらが全てにおいてリンク性が高く バラしてミックスコーデする事により多大なコーデのバリエーションをお楽しみ頂けるようご提案させて頂きました。
リクエストは春・秋がメインとなるシーズン物であり、プライベートな時間を装いと共に楽しく過ごせる普段着との事、M様のリラックスされたオフ日に過ごされるであろう数々のシーンが浮かびます。
リクエストにあがった様に年々春は短く、直ぐに暑くなって夏は長い、更になかなか涼しくならない秋。
という近年の傾向により こういったポジションの服は大変重宝出来るはずです。
第一線でのご活躍を少しずつ整理され、装いも手持ちの充実したダークスーツからタウンスーツへとシフトされつつ御座います。
今回は第一弾となるスポーティーなタウンスーツ(スポーツスーツ)よりご覧頂きます。

STANDEVEN
= SUMMER DONEGAL =
48% COTTON
25% SILK
10% LINEN
10% WOOL
7% NYLON
ABOUT 290g
【 2024春夏 / お勧めファブリック 】
・・・・・私も大好きなツィードの種は多岐に渡ります。
ドネガルツィードと言えば IRISH TWEED の代表格ですね。
暖かくて耐久性も高く、ネップやスラブ糸使いが魅力な平織地が典型的でしょう。
しかし、今回はなんと SUUMER DONEGAL と春夏地でこれを表現された生地と成ります。
サマーとはいえ日本で都会の盛夏では着用も厳しいですが、避暑地であったり、それこそ春秋に一番適していると言えます。
5者混ツィード、主体は綿と麻なのでスラブ糸の起伏あるその肌触りはまるでタオルのよう!
慣れ親しんだ落ち着く肌触り、素朴で快適な着心地をお約束いたします。

・・・・・ラムネ入りのソーダアイスキャンディーみたいで如何にも涼しげで爽やかなカラーです。
トラウザースのスタイルは吊り用でいつも通りの IN-2プリーツ、裾上げもマストなシングルでお仕立てさせて頂きます。
この日のスポーティーな格子のシャツが凄く合いますね、ギンガムチェックなども是非お楽しみ下さい。

・・・・・M様におかれましては、初チャレンジとなる POST BOYスタイルのウエストコートは身返し返しの本衿仕立てで御用意させて頂いております。
普段はお手持ちのジーンズなどもたまに穿かれるとの事で、股上低き下物でも合わせられるこのスタイルは万能で御座います。
http://dittos.seesaa.net/article/449698302.html
【 POSTBOY WAISTCOAT 】

・・・・・上着は 3-パッチポケットにさせて頂きましたが、アクセントに釦をあしらいますよ!
背中は機能性重視にインバーテッドプリーツを畳みました。
ポケットにもプリーツを畳んでリンク性をだしても良いのですが、春夏用ゆえ少し暑苦しいと思い 釦くらいのアクセントが丁度良いという判断で御座います。
バックベルトの下、腰はノーベント。
これも敢えて軽くサッパリと!


・・・・・釦はどんなものにしましょうか、、、ナット釦やプラ釦も軽めで良いのですが、ツィードですのでホーンくらいの存在感も欲しいところ。
ですがホーンはナチュラルカラーのみで染色しませんから水色なんてありません。
ホーン自体では実のところ『 WHITE 』も存在しますが、昨今はかなり激減しています。
そんな時に代用となるのお勧めがコチラ!
爽やかで素朴なアイボリー、実は、、、、ホーンではなくボーン、角ではなく骨なのですね。
角も骨も近いと言えば近いですね、ボーンは大抵ホーンのバリエーションにカテゴライズされています。
これは英国製ですが、国内では「焙り」を入れて焼き色をほんのり入れた様な2次加工釦も御座います。
新品はこの様に綺麗すぎかも知れませんが、実はこのボーン釦
経年変化で凄く魅力的な味わいが出てくるのです!
欧州ではホーンやメタルなどと同様にヴィンテージ釦の類でも探す事が出来ます。
釦も決めたところで、微調整を加えて いざ FINISH へ。



・・・・・POSTBOY WAISTCOAT の最大たる特徴はウエストシーム、このシームを利用して腰ポケット、更に第5釦のシームホールを作ります。
また、丈の長い事が特徴ゆえ シームから下のスカートは腰に向かってややフレアさせます。
体型に合わせればそうなりますが、このシームを利用したライン出しのテクニックがあるのです!




・・・・・白のスラブ糸にマッチしますよね、ボーン釦。
今は少し強めなアクセントにも感じられるかもしれませんが、味が出てくるまでバッチリと着込まれて下さいませ。
インナーには やはりホワイトのポロシャツや、リネンでのオープンカラーシャツなどを合わせたくなりますが、それこそ釦も活きます!
お足元も色々合わせたくなりますが、敢えてネイビーのデッキシューズなんかも乙ですね。

・・・・・御来店頂きました。
この日はシャンブレーのシャツに、ウールのモチーフプリントタイ。
LOVATのお仕立てさせて頂いた 4P-SUITS に COVERT COAT、、、
滅茶苦茶に格好良く、本当に素敵でした。
シャンブレーのシャツも こういったポジションには万能ですから素晴らしい相性です。
限定品となるハンサムDUCK君のブレイシーズ、御愛用 誠に有難う御座います。
( 残り1本、『福』付きで在庫が御座います!)



・・・・・着慣れたウエストコートより結構長く感じられますよね。
それが特徴でもある訳ですが、その長めな丈で確りと三つ揃いとしての調和も図ります。
涼しげで清涼感溢れる生地の個性をより活かすべく、裏地も釦も始めから頭にご提案イメージが出来ていました。

・・・・・M様、凄く素敵で御座います。
パドックカットではないクラシックな2釦の上着は当BOLG内では新鮮でしょう。
2釦は3釦と比べてVゾーンが深くなりますのでウエストコートも良く見えますし、 ほんのり涼しさもアップ、リラックスした雰囲気も感じられるのではないでしょうか。


・・・・・M様、この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。
実はこの日、
2着目となるご注文分の仮縫いも一緒に行わせて頂いております。

コットン×リネン によるブルーの ODD WAISTCOAT が映えますよね。
2着目が組み上がりましたらミックスコーデもお楽しみ頂けますので、もう少しお待ち下さいませ。
・・・・・如何でしたでしょうか。
TWEED好きな方々には春夏にも こういったサマーツィードをお勧め致します!
TWEEDに合わせたいフェアアイルのニットベスト、これなんかも実はリネンでの展開もありますので最高に合いますが、日本ではちょっと馴染み薄ですね。
早くも年の瀬であり、今年のBLOG更新は最後となります。
BLOG掲載に気持ち良くご協力くださる大切な顧客様方、そしていつもご覧頂いております皆様へ心よりの感謝とお礼を申し上げます。
本当に有難う御座います、本年も大変お世話になりました。
新年は 1月4日(水)よりスタートとなり、
BLOGの方は 1月14日(火)よりのリスタートを予定しております。
では皆様、素敵なクリスマスを
そして良いお年をお迎えくださいませ。
どうか来年も宜しくお願い申し上げます。