2012年02月28日

【 H.LESSER & SONS 】


 こんにちは。
毎週火曜日になんとか更新して参りました弊店のブログですが、、、
気付けば先週の更新分がとうとう100回目と成りました!
今週は101回目という事に成ります。

 これもひとえに皆様からの応援の御言葉や、楽しみにしていると言って頂けるお気持ちにお応えしようと頑張ってきた結果で御座います。
 本当に沢山の方々に御覧頂いておりまして、心よりの感謝を申し上げます。


 つきましては、勝手ながら100回記念の自分への御褒美として 一週お休みを下さい(笑)! 結構仕事が遅れておりまして(汗)。

勝手にブログを始め、勝手にお休みを頂戴し単にわがままなだけですが、何卒お汲み取り頂けましたら幸いで御座います。

 次の更新は、3月13日(火)に成りますので、また是非とも御購読頂けます様 宜しくお願い申し上げます。














 さて、今週は私が一番信頼と共に好意を寄せている生地メーカーの
H.Lesser & Sons について御紹介させて頂きます。


価値観により『良い生地』というのは様々です。
何が、何を持って良いのか、、、ただ私個人の価値観では H.Lesser はNo.1だと思っています。


 英国の生地商としてそんなに歴史の古くない同社は、名立たる老舗生地メーカーの中から どうして短期間でここまで信頼され、信用を獲得してきたのでしょうか。
そこには絶え間ない御努力と共に、拘り抜いた生地への愛情表現があったからだと思います。



 現在は HARRISONS OF EDINBURGH 社の傘下に成りましたが、今現在においても英国のサビル・ローからの注文はハリソンズの注文数をゆうに超え、圧倒的にH.レッサーの生地が多いそうです。

 確かに世界規模で見れば、それはハリソンズの生地が全然多いですが、こんな話からも分かる様に揺るぎない信頼を未だに保っているからに他なりません。





歴史や逸話、小話など加えると終わりませんので話を進めますが、同社と言えば圧倒的な品質、そしてセンス。
クロート受けする生地でもある訳です。



そんな同社の名声に一躍買ったのがゴールデン・ベールのコレクションでもあり、ある意味では同社の代名詞的な存在とも言えるのではないでしょうか。


 同社の廃業に伴い、名立たる名作・名品がとても安く市場に流れました。
御主人の気持ちを考えれば、とてもやるせない気持ちにも成ります。

しかし、逆に本当に素晴らしい生地である事は皆が理解しながらも、大変高額でもありました。 良いのは分かるけど・・・。そんな同社の生地を手に入れられる機会、そして同社の服地で身を纏う事が出来る事も偶然であり、光栄なチャンスでもある訳です。




 多くの名作・名品は廃版と成ります。
復刻出来ない物もあります。
そもそも歴史であり、リアルな物しか持ちえない説得力に勝るもの等ありません。

そんな同社の素晴らしいコレクションの極一部を御紹介させて頂きます。













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@ この生地は、80年代初頭に織られたのではないかといわれる最高品質です。
圧倒的であり、とにかく圧巻です。

LUMB'S GOLDEN BALE SUPER100's

現在ではスーパーを表記する原毛はゆうに200を超えます。
ですが、当時は最高がこのスーパー100でした。それ以上は無かったのです。

 どれだけこの糸が最高品質で希少価値性高く、素晴らしい生地なのか、、、こんな私の文面では伝えきれません。

ただ、この最高品質の糸を使って織り上げるだけでは物足りなく、その考えの上を行くのがH.Lです。
 なんとこの糸に カシミア と ヴィキューナ さえブレンドしてしまいました。


今でもH&S社やハリソンズ社などではヴィキューナ混の生地もありますが、雰囲気や風合い、そして説得力を比べれば 私の価値観にとっては大人と子供です。




 この生地は老舗ミルであるTaylor&Lodge社が織り上げています。
歴史あるT&L社のアーカイブには、それはそれは大変貴重な生地が沢山あります。
が、、、この生地は自分たちで織り上げたにも拘らず手持ちが無かったそうです。

ハリソンズに買収される際にT&L社は「自社のアーカイブに加えたいから是非買い戻させてくれ!」と熱望しましたがハリソンズ社の答えはNOでした。
 だからこそ ここにある訳なのですが!


そんな博物館級の生地、欲しくてもタイミング悪く既に無かったのです・・・・。

しかし、ハリソンズ社のJames Dunsford氏が来日の折に散々ブーブー言っていましたら、
「分かったよ。そこまで言うなら自分個人でKEEPした分があるから分けてあげるよ!」

!!! 嬉しかったですよ〜。同時にやっぱりっ!!

この打ち込み感、シットリ具合、、、、ウエイトは380〜400g位でしょうか。
保管状態も最高であり、全く古さも感じさせません。

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こんな博物館級の生地、鋏を入れるのが惜しいですね。
メーカーの織りネームも古いものが御座います。まだGREAT BRITAN表記ですよ!

 夢の様な最高品質生地です。
確りと強度もあり、なよなよした高番手にありがちな頼りなさは微塵も御座いません。

本当に素晴らしい生地です。















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A こちらもかなりレアです。
織られたのは@と同じ位でしょう。 春夏素材では良く使われるキッドモヘア。
モヘアにも品質の段階があり、SUMMER KID MOHAIRは大変高級な糸です。

モヘアというだけでウールより若干高いですから、、、、そんな高級モヘアにエスコリアルをブレンドした生地を以前御紹介致しました。

 しかし、当時エスコリアルはありません。

H.L社は最高品質を求めるべく、当然の様に@と同じLUMB'S GOLDEN BALE SUPER100's
をブレンドしました。

@もAも当時で考えられる最高品質を求め、H.Lが作り出すとこうなる事は必然なのかも知れません。

この必然こそが圧倒的な品質に対する拘りであり、表現でもあり、同社への信用にも繋がっていった事でしょう。


この生地、多分皆様の持たれるイメージより随分素朴だと思います。
能ある鷹は爪を隠す訳ではないですが、、、、これが普通に織られ、流通し、色々な方がこの生地で誂えて着用していたと考えると、それはそれで本当に凄い事だと思います。


当時の普通は、今では普通ではない事は沢山御座います。
古き良き時代の名品達には、何とも言えがたい説得力と魅力に溢れ、本当にたまりません。

「これ着て汗かいたら、、、」等と思ってしまう私には着る資格が無いのです(笑)。
















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B 再出発を果たした同社、同じ糸や品質を保てるものは継続されています。
なかでも同社の代名詞であるゴールデンベールシリーズは圧巻です。

バンチ1冊全てがゴールデンベールなんて、、、この1冊に一体幾ら掛かっているのでしょう!?

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秋冬から春夏まで一通り揃う中で、盛夏を含む春夏用トロピカルシリーズがあります。
ウエイトは240gです。勿論ゴールデンベール100%です!

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平織りは綾織りの様な光沢感は無く、マットな表情に成るのが特徴です。
にも関わらず、、、、流石の気品ある光沢感はやはりGBならではです。

しかし、春夏用のGBなんてとても贅沢ですよね。

そんなシリーズの中に、ネイビー地にくっきりと入るピンストライプのとても素晴らしいクラシックな生地があります。

 これ、、、訳あり商品です。ブログ上では詳しくは言えません(笑)。

ちゃっかり自分の分もKEEPさせて頂きました!! 服に成るのはいつか分かりませんが(汗)。

こんなスーツを着ていれば、暑い日でも背筋を伸ばしてシャキッとしていられそうです。
H.Lのゴールデンベールを纏う喜び、、、早く体感してみたい!
















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C フォーマル用の生地、適する生地種は結構あります。
モーニングやディレクターズスーツに適する素材は、昔からマイクロ・ヘリンボーンやドスキンが定番です。

男にとって黒いスーツは必需品でもあります。

何を基準にその黒生地を選びますか?

 これはH.Lのフォーマル地です。ウエイトは380〜400g位でしょうか。
普通のウーステッドながら、どうしてこんなにもシットリとしているのでしょう。
低速織機の生地、こういう物を指すという事です。

黒にも色々な黒があります。表情があります。
優しく落ち着いた黒って感じた事がありますか?
日本的で墨のような黒は個人的に嫌いです。

黒の色表現もそうですが、この織り、表情を見て下さい!

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これは廃版生地種です。もうこんなの手に入りません。
詳しくは語りません(笑)。

私が飛び付いて買い付けた生地です。こういった生地がどんどん無くなってしまいます。
10年後はどうなっているのでしょう。














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D 次もかなりレアな生地です。
H.L社はマーチャントです。生地を企画し、その企画に見合う得意なミルを探し織らせる訳ですが、、、同社は英国だけに留まりませんでした。


好き・嫌いは別とし、イタリアにも素晴らしいミルが沢山御座います。
そんな中でも大変素晴らしい生地を織り、私自身もイタリア生地では数少ない好きなメーカーである CARLO BARBERA社。

 H.Lはこんな生地も作っていました。

単純に、こんな色合い、風合い、柄を含めた料理法やセンスは英国には無いと思います。

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確かにサビル・ローには世界各国の方々が訪れ、洋服を誂えます。
こんな生地が並んでいたら絶対に目を引きますよね。

英国人は着なそうですが(笑)、、、、H.L社の潔さと追及心が垣間見れる生地です。
当然H.L社のエクスクルーシブです。

こんなマニアックなダブルネームの生地による上着、生地好きには堪りませんよね。
この様なコレクションが無くなってしまうなんて寂し過ぎます。
















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E LESSLONです。これは散々御説明して参りましたので(笑)、、、、言わずと知れた名作です。
http://dittos.seesaa.net/article/182369547.html

2番人気であった色もとうとう完売し、在庫も少なく成って参りました。
嬉しい様な、寂しい様な、、、ですが、御作り頂けた方々は皆様喜んで下さるので、この子達も本望な筈です!!
















・・・・・・・・・・この辺にしておきます。

あと3種位は御紹介しようと思っていましたが、、、これでは本当に本に成ってしまいます(笑)。

少しでもH.Lesser&Sons社の素晴らしい拘りと共にこれら生地達が皆様に伝わりましたら幸いで御座います。


他にもH.Lesserの素晴らしい旧在庫品、そして現行コレクションはまだまだ御座います。




皆様、今という機会と御縁を大切にされて下さいませ。





最後まで御付合い頂きまして、誠に有難う御座いました。








posted by 水落 at 12:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 生地について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
水落さん
ブログ100回、すごいですね。うち5回も登場してしまいました(笑)
読者側も、以前の記事を読み返す必要もありますので(笑)、今後更新頻度を少し落とされるのは結構なことと思います。
今回ご紹介の生地たちも魅力的ですが、店頭で拝見したリネンにもとてもそそられています。
追加で違う色のものも入荷予定がおありとのことですので、また見に伺います。
よろしくお願いします。
Posted by SD at 2012年03月03日 09:40

SD様

 こんばんは。コメントを頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。

SD様をはじめ、皆様の支えあってこそ100回目を迎える事が出来、心より感謝申し上げます。

 リネン、そして例の生地と もうキリがないですね!! 私自身も仕入れしていて困っておりますから(笑)。

色々とご検討の上、吟味されて下さいませ。

 どうかこれからも宜しくお願い申し上げます。
どうも有難う御座いました。


Posted by Dittos.水落 at 2012年03月03日 21:05
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