2015年01月13日

【 お勧めファブリック : TWEED 】


 こんにちは。

インフルエンザが随分と流行っているようですが、皆様は大丈夫でしょうか。

寒き冬をご堪能されている事と思われる中、今週はこの冬最後と成るお勧めの生地を御紹介させて頂きたいと思います。









 『 TWEED 』 私は聞くだけで気分が盛り上がってしまいます。
紳士服にとっては、冬の装いに欠かせぬ素材でもありますね。

TWEEDは、スーツにジャケット、コートまで幅広く使われますが
その種類の多さも相当なものです。





皆様には 寒く成りだすと早く着たくなる様な TWEED をお持ちでしょうか。




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 期中追加となります今回の生地ですが、とても素晴らしい生地と巡り合いましたので
是非ご覧頂ければと思います。














・・・・・英国の伝統的な古典柄は本当に沢山御座いますので 挙げればキリが無いですよね。
やはり安心や安定感と共に、自身への落ち着きや馴染みを考えれば
長い間 紳士達に愛されてきたであろう軌跡に納得せざるを得ません。




 今回は先ず そんなクラシックな柄より
【 BARLEYCORN 】 を2種、御紹介させて頂きます。

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 『 大麦の粒 』と、名の通りの織り柄に成ります。


遠目には無地に見えますが、とても顔立ちに表情が表れ
本当に味わい深いクラシック柄の一種です。

私自身も大好きな柄の一つであり、凄く強い魅力を感じます。
良い出物があれば、思わず買い付けてしまいますね!














 ではご覧ください!  先ずはこちらから、、、特に色味が注目です。

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TWEED は 多くの色糸が掛け合わされて独特な色目を生み出します。

一言で色味を表せば 鶯色、、、いや、もう少し明るく綺麗なので
若草色と言う感じでしょうか!!


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 本当に綺麗な色です。
黄色味が横糸であるベースの色にとても相性が良く、、、とにかく強い魅力を発しています。

残念ながら私のカメラの腕では その魅力を引き出せません。
写真ですと何かくすんで見えますが、現物の発色は断然素晴らしいです。



ご覧になれるでしょうか!
大麦の粒が!  絶妙な色出しが!

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 こちらの生地は、1846年創業 カントリー服地のマーチャントである
W.Bill です。

 流石に素晴らしいシェットランドツィードです。

スポーツスーツでも、オッドジャケットでも、コートでも どう料理しようと この生地の魅力は最大限に出てくれる筈です!!

出物ゆえ、お値段が優しいのも嬉しい所です。




 この生地を見ていると、本当に様々な料理法や着こなしなどが頭に思い浮かんで参ります。
綺麗なボトルグリーンのコーデュロイやモールスキンのトラウザースを穿きたくなってしまいませんか!?


流石 老舗の名に恥じぬ素晴らしい TWEED を作るものです。

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 お次は、
グッと渋みと落ち着きが増す ブラウンベースのバーリーコーンです。

これは何にでも合わせ易く、間違いありません!!
超ド定番級とも言えるでしょう。

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先の W.Billより若干小さくて綺麗目に大麦粒が並んでいますね。
ベースのカラーと麦柄色のコントラストが絶妙で、素晴らしい表情が出ています。

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 こちらの生地は、かの 【 CROMBIE 】です!!
ジョン・クロンビーが設立したのは なんと1805年ですよ。


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クロンビーと言えばクロンビーコート、
とにかく歴史がある分 様々なお話があります。

 服地好きな方におかれましては もう説明いらずの素晴らしいミルです。

逸話も本当に沢山ありますが、その辺は今回スルーさせて頂きます!



こちらは、所謂 VINTAGE という扱いに成ります。
まぁ古在庫な訳ですが、、、やはり名声は伊達ではありませんね。

 こちらはカシミアをブレンドしておりますので
結構しなやかさも併せ持ち、暖かさも当然ある訳です。

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 クラシックなネタですから
この生地も どう料理しようと存在感のある素敵なクロージングに成るに決まっていますね。
良い意味で大人を感じさせる、そんな説得力を持ち合わせている生地で御座います。





 クロンビーですよ、、、やはりコートにすべきかな!? と考えてしまいます(笑)!!
















では、早くも最後の御紹介と成ります。



 ベージュというべきか、、、分かり易く キャメル色です!

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ベースはダイヤゴナルですが、、、何やら薄らと格子柄が見えますね。






実は、先の写真は裏側であり
こちらが表側と成ります。

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 ダイヤゴナルに 2重線のウインドーペーン柄を重ねてあります。




 しかも、ただの格子柄ではありませんね。

裏にはあまり出ていないので、すくい縫いの様な感じで格子を後入れした!? かのようです。

また その格子を織り成す糸は、あえてスラブ糸を使い
ランダムにボコボコと独特で、手作りの様な温もりを感じる格子柄を表現しております。

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 こんな TWEED は なかなか見る事は出来ないですよ。
スラブ糸使いというだけで 既に現行品では見られなくなる昨今、
良い意味で OLDっぽさが感じられる生地で御座います。



この生地のミルは不明ですが、英国の小さなマーチャントよりの出物です!


 こんな手の込んだ魅力的な生地で上着を、、、
皆様ならどう料理されますか?

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ジャケットでいきますか? コートでいきますか?
あえて ダブルのオッドジャケットなんかも乙な感じに成りそうですよね!















・・・・・・・・・・如何でしたでしょうか。

 今からのご注文でも、H.S ORDER であれば十分御着用頂けます!!
ご注文時期に伴い、別に早い、遅いはあまり考えなくても良いです。
仮にBESPOKEであれば、どんなに急いでも半年以上はお待ち頂く事に成ります。

TWEEDは長きを共にする相棒です。
仮にこの冬での着用期間はあまり長くなくとも、今年の秋が来ればスタートダッシュで着用出来ます。

 長きを共にする相棒だからこそ、いつお仕立て頂いても同じです。
思い立った時が作り時という事ですね。 勿論素敵な生地との巡り合いなども!!

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どうか素晴らしいTWEEDを、素晴らしい相棒を手に入れて下さいませ!














・・・・・・・・・・ご連絡が一件御座います。

昨年ですが、REAL HOME SPUN  岩手の蟻川工房さんを御紹介させて頂きました。
http://dittos.seesaa.net/article/404715515.html
本当に素晴らしい TWEED でした。

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 蟻川工房さんの展示会が身近に迫り、ご丁寧にお知らせを頂戴致しました。
1月21日〜26日 銀座のギャラリーで行われます。

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正真正銘 本当のホームスパンをご覧頂ける機会は そうそうあるものではありません。
ご興味のある方、お時間のある方は是非覗かれてみては如何でしょうか!!

(写真をクリックすると拡大してご覧頂けます。)












では、まだまだ寒い日は続くと思いますので、どうか皆様ご自愛下さいませ。

今週も誠に有難う御座いました。





posted by 水落 at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 生地について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しみに拝見させて頂いております。スーツはやっぱりクラシックなスタイルがかっこいいですよね♪私はフルオーダーで誂える程の余裕がないので、今、初めて自分でスーツを自作している最中です。裁縫の経験がないので、ネットで探したりしているのですが、殆どどこにもスーツの作り方が紹介されてないので、水落さんの専門的な知識が凄く為になります。仕事が詰まってる中、大変かもしれませんが、これからも、ブログを楽しみにしてますので頑張って下さい。
Posted by at 2015年01月16日 19:18

 お早う御座います。
コメント頂きまして、誠に有難う御座います。

 裁縫の経験が無いのにスーツ仕立てに挑戦とは凄いですね。
このBLOGでも仕立てが出来る程の事は書かれていませんが、少しでもご参考に成るようでしたら幸いで御座います。

 BLOG更新も出来る限り頑張りますので、どうかこれからも宜しくお願い致します。


Posted by Dittos.水落 at 2015年01月17日 10:43
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