2017年07月25日

【 SHIRTS : 新型カフス 】



 こんにちは。
23日の 大暑 もいよいよ過ぎ、本格的な酷暑と闘わなければ成らぬ時期ではありますが、草木のグリーンがとても元気をくれる時期でもありますね。

 自宅の地域では、朝のラジオ体操も始まっているようです。


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 お店の方では、店頭にある生地を全て秋冬物へ入れ替えました。
( 3シーズン物も含まれます。 )


 錚々たるツィードや魅力的なカシミア、
クラシックで渋いスーチング、味わい深き数々のコーチング、、、

皆様より一足お先に心が踊っております! 高まります!



 この暑き中では御座いますが、是非とも足をお運び頂けましたら幸いです。
















さて、今週はシャツのお話をさせて頂きます。


I様、御注文頂きました素敵なシャツが仕立て上がっております。














・・・・・とても体格の大きなI様、畳まれている状態ながら カフスの堂々としたサイズがI様を窺わさせてくれます。

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イタリアは ALBINI社より、アイスブルーのヘリンボーン柄シャツです。
微かに色づいた とても淡いアイスブルー、涼しげで爽やかでもあり 大変素敵ですね。





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 かなり細かく丁寧に掛けられたステッチも美しい衿、ほんのりとヘリンボーンの柄が見えるでしょうか。
 とても控えめでお上品な顔立ちです。












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・・・・・こちらはイギリスより RINGHART社より、オレンジの効いた綺麗な格子柄です。
先のシャツは正にドレスシャツ仕様ですが、こちらはタウンスーツからジャケットスタイルまで幅広くお使い頂けますね。

 カフスは2連釦とし、こちらには胸ポケットもお付け頂いております。












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・・・・・同じく RINGHART社より、OXFORDの格子柄です。
これも使いやすくて重宝出来ますよね。

OXFORDは比較的に織り糸が太い分、生地は当然ボリューム感が出ます。
しかし、その分 丈夫ですし、汗をかいても確りと吸い込んでくれます。

後は洗濯出来るのですから 季節問わず、大いに御着用頂ければと思います。















・・・・・さて、弊店のお客様におかれましては 英国贔屓の方々がとても多く、
中でも 『 007 』 ジェームス・ボンドをこよなく愛される方々は少なくありません。

最近の 007 は 内容もボンドも随分と変化してきてはおりますが、やはり何といっても ショーン・コネリーの演じたボンド像をイメージされる方々は多い事でしょう。



 英国 秘密情報部の工作員であるボンドが、何を着て、何を身に着けているのか、、、


ボンドの着用していたシャツと言えば、1885年創業の老舗 ロイヤルワラントも持つ Turnbull & Asser 無くしては語れません。



 所謂 ボンド像たるスタイルは、どの様にして生れたのか、、、。

初期の頃に監督をされていた テレンス・ヤング氏の好みが強く反映されている事でも知られており、T&Aも 氏の御贔屓としている TAILOR だったそうです。



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【 BUTTON TURNBACK CUFF 】


ボンドの着用するシャツのカフスにご注目下さい。

ターンバックカフ、T&Aでは 『 COCKTAIL CUFF:カクテル カフ 』とも呼ばれています。

また、あまりにも有名なJ.ボンドの影響は強く、『 ボンドカフ 』とも呼ばれる位に強く印象に残っている そのカフスデザイン。
折り返しは付くものの、カフリンクスで止める事無く、あくまでもバレルカフの体を成しているのが最大の特徴です。

折り返しのある独特な重厚感と存在感、カフリンクスを使わず気軽に釦止めで着用出来るのです。

エレガントでも知られるテレンス・ヤング氏も、同カフスのシャツを着用した素敵な写真が残っています。 T&Aと共に、お気に入りのカフスだったのではないでしょうか。






 T&Aでは、今でもこのターンバックカフを展開されておりますが
当時のボンドが着用するカフス程 ラウンド度合いは大きくなく、ある程度控えめに抑えられています。

具現化するのであれば、やはりこの『 ボンドカフ 』をイメージしたいと思います!
 歴史と伝統のある Turnbull & Asser に敬意を込めてこの度 企画させて頂きました。















・・・・・弊店では 新型カフスの追加となります。

拘りを持ちつつ型紙を引き、私の着用分 兼1stサンプルとして 先ずは仕立てて頂きました。


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・・・・・コレですよ、この感じです!











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・・・・・生地は 英国:ACORN社の100/2 ポプリンより、英国らしさ漂う くすんだやや強めブルーです!

 英国贔屓の方はマストカラーでもあるのではないでしょうか。

英国より来日される生地商の御仁も、正にこんなブルーのシャツを着こなされていた事を思い出します。











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・・・・・衿型は弊店の レギュラーカラー となります。

一般的には セミワイドカラーと成りますでしょうか。


別名 イングリッシュレギュラーと呼ばれる程に英国ではポピュラーでクラシックな衿型でもあります。
勿論タイスペースが確保されている事は言うまでも有りませんね。 ここも私にとってはかなり重要な部分でもあります。














・・・・・早速 家に持ち帰り、洗濯して参りましたので プレスをします!

折角ですから、靴磨き同じく 御自身様でアイロン掛けをされる方々に チョットしたテクニックをお伝えさせて頂きます。


 ダブルカフスも、ターンバックも、折り返る事が前提のデザインです。
仕立ては当然ながら それを考慮の上で仕立てられています。

所謂 『 外回り量 』と呼ばれる生地の遊び分を 敢えて含めさせた上で作られているのです。 これは上着のラペルや上衿なども同様です。
( この外回り量が確保されていなければ、折った時の内側に歪となる醜い皺がよる事になります。 )


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 その外回り量が入っておりますので、ベタっと平らな状態で全面的にアイロンを当てては成りません!

広げたカフス幅の約半分までで、内蔵されているユトリは上方(袖側)へ逃がしておきましょう。









次に掛けていない上方半分(袖側)を掛ける際、アイロンを先に当てた部分は わざとアイロン台の下へ落とし、内蔵されたユトリを下方へ逃がします。


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 出来ましたか!? 中腹にユトリが生きていますが、これが設計(型紙)、そして仕立てによる意図的な技術です。 その内蔵された技術を生かす様にプレスを掛けてあげるという事です。

 高度な技術で仕立てられたシャツは みなこれが内蔵している筈であり、そうでなければ成りません。














・・・・・これは羽衿にも同じ事が言えます。
羽衿(上衿)と台衿の繋がっている縫い目の手前まででアイロン掛けを止めておきます。
エッジ周りは確りとプレスしてあげて下さい。


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次にアイロン台へ先の様に落とし込み、外回りを殺さないようにします。

 この様にセットしたら、避けた羽衿と台衿との縫い目と共に、台衿自体にも確りとアイロンを当ててあげます。


 因みに、折り返りのあるカフスは その折り目自体をカチッと潰しません。
ふんわりと折り返る雰囲気を出して下さい!





 これら外回り量を考慮した掛け方を ご丁寧にされているクリーニング屋さんは どの位あるのでしょうか!?


やはり どの様に成っているべきなのか、、、という事を理解・認識した上で、その意図を具現化する為に どの様な仕立てられているのかを知っていなければ成りません。
 そういう意味では、TAILORは当たり前ですが洋服の分野では最強です(笑)。







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・・・・・話が逸れましたが、綺麗にプレスが掛かりました。

いよいよ着用して見ましょう。













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・・・・・シングル 3釦 : ピークドラペルの三つ揃いです。

生地は この季節には欠かせないモヘア混です。

TAILOR & LODGE

キッドモヘア : 65% 
SUPER 120ウール : 約34%
カシミア : 約1%

チャコールグレーのソリッドですが、キッドモヘアの質の高さと共に 混率も高めな為
よりモヘアらしい光沢感が美しい生地です。

サラリとして肌触りも最高であり、この季節のスーチングには最強です。
(こちらの同生地は、あと1着分御座います!)




シャツはクラシックなダークスーツに とても映えるブルーですよね。












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・・・・・今回の主役は シャツのカフです!
見え方なども とくとご覧くださいませ。



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・・・・・ターンバックの特徴的で大きなラウンド、雰囲気出ています!


 シャツに限らず、ターンバックカフの歴史は相当古い時代まで遡ります。
シャツや上着、そしてオーバーコートでも、、、歴史と伝統のあるブリティッシュスタイルには 今でも多く残り、愛用されています。














・・・・・私のサンプルを持って、専門的な裁断・縫製に関する発展的な微調整を加え、いざスタートです。

実は このターンバックカフスですが、所謂ダブルカフス(フレンチカフス)にかなり近いながらも、独自の欠点を持ち合わせているデザインでもあります。

 しかし、これも 確りとクリアした上でのスタートです!
なかなかここまで考察され、テクニックを内蔵したシャツ(カフス)は無いと思います!
 それだけ私がオタクでもあると言えます(笑)。




皆様、是非お試し頂けましたら幸いです。














・・・・・シャツとは、ある程度 消耗品的な側面が無きにしもあらずですね。

長きに渡る御着用により、どうしても先にダメージを受けてしまう 衿やカフスですが、当店にお持ち頂ければ その衿やカフスのみ 交換が出来ます。
ボディーは全く問題無いにも関わらず、既製服では寿命になってしまうかも知れませんが、誂えであるメリットはこんな所でも発揮されます。

前後5o程度であれば、サイズを変更した上でも付け替え交換が可能です。


 これが出来るのですから、、、、有料とは成ってしまいますが
ダメージを受けていなくとも 敢えて衿型やカフスデザインを変えたいと言ったご要望にもお応えする事も出来ます。





T様、弊店には準備が無かったターンバックカフですが、大変お待たせ致しました。

 初回のダブルカフスも今でしたら こちらへ交換も可能ですので宜しければリクエスト頂ければと思います。



 T様の他にも 結構多くのリクエストや問い合わせを頂戴しておりましたカフス型です。
皆様 大変お待たせ致しました。


やっと具現化出来ましたので、是非とも 宜しくお願い申し上げます。
















・・・・・HOUSE STYLE ORDER 限定 での、ささやかなキャンペーン実施中です。

8月8日までの期間に御注文頂きました様々なアイテムに付きまして、ささやかながら お値引きをさせて頂いております。

 その代り、通常 工期が4週間のところ、MAX 60日 と多めに頂く事になります。

多くのお問い合せやご来店を頂いておりまして、誠に有難う御座います。

あと 約2週間御座います。

 宜しければ、是非御利用頂ければと思います。















・・・・・誠に恐縮ながら、来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。

秋冬シーズン突入です、BESPOKEは一段も二段もギアを上げていく必要があります。
申し訳御座いません。


 次回は、8月8日(火)の更新を予定しております。

どうか宜しくお願い致します。









 では、皆様 熱中症にもお気をつけ下さいませ。

今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。





posted by 水落 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | おススメ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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