2017年09月12日

【 VINTAGE MOXON B 】




 9月も半ばに差し掛かりました。
最近は随分と陽が落ちるのが早くなったと感じます。

残暑もそれ程強くはなく、いよいよ装いを楽しめる季節がそこまで来ていますね。











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・・・・・憧れる程にエレガントで素敵な C.ビートン卿。
袖口にはターンバックカフを携えた渋くクラシックなスーツを御着用されています。

このカフには 仕立て方が簡略化された仕様もありますが、やはり上前・下前 同型に折り返っているこのカフの仕立てが一番しっくりときます。




 スーツが気持ち良く着られる季節、嬉しくて仕方がありません。













 さて、二週に渡り VINTAGE MOXON の生地と共に、同社の歴史や それら生地の魅力を御紹介させて頂きました。
三週目となる今回にて 一先ず締めとさせて頂きたいと思います。

今回の生地も、二度とお目に掛かれないであろう 極めて貴重なヴィンテージのスーチングです。

BLOGにはあまり掲載したくなかった逸品でもありますが、いよいよお披露目で御座います!












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・・・・・同社の100周年前後あたりに作成されたであろう モクソンのパンフレットです。

誰もが知る 英国最大の老舗高級百貨店である Harrods

このハロッズでも、モクソンの生地で仕立てられた高級スーツが販売されていました。












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・・・・・英国の高級紳士服メーカー Chester Barrie

1935年に創業 最高水準の既製服を作る事をモットーに掲げられた同社のスーツは、
品質は勿論、工場自体が ロールス・ロイスの工場敷地内にあった事からも
『 着るロールス・ロイス 』 と称される程であった事は有名な話です。


モクソンの生地を使い、チェスターバリーで仕立てられたスーツ、
それがハロッズで販売されていた訳です。
正に最高と呼ぶに相応しい 純英国製たる高級既製スーツであった事でしょう。

Harrods – MOXON – Chester Barrie  英国の本当に最高峰たるネームバリューばかり、、、

 とても興味をそそります。














・・・・・『 最高の生地 』 これは何を持って最高とするかという定義によりますが
そんな物議の中でも コレばかりは誰もが認めざるを得ない事でしょう。


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Lumb's Golden Bale



なんと、、、MOXON製です。
同社が幅を利かせていた当時のモクソン製ゴールデンベールの生地が目の前にあるのです。

感動すら与えてくれる生地です。

私がどれだけ驚き、そして嬉しかった事でしょうか、、、。














・・・・・先ず、この時代において
モクソン製ゴールデンベールの生地を手にする事が出来た喜びと驚き、、、、本当に感動しました。
信じられない位です!


そしてもう一つ、モクソンの既に数少なきヴィンテージ・スーチングの中で
織り柄があるとはいえ、無地が、、、無地があるのです。
そして無地に近いクラシックな色柄が目の前に!

ここも また信じられない程に驚きました。

 これは、この価値は なかなか上手く表現も出来ませんし伝わらないかも知れません。
ご興味の無い方から見れば、私が一人で興奮しているただのマニアにしか見えないでしょう(笑)。


当時の まだ低速織り機でじっくりと織り上げ、FINISHINGにも手間と時間を掛けていた当時独特の風合い、、、、ゴールデンベールの糸が最大限に生かされている筈です。





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 この耳をご覧ください。
黒字に確りとゴールデンベールと記載されていますが、ピカピカの金糸で飾られていますね。

 時代性も感じつつ、当時からそれだけ高級品であり それを最大限にアピールしたかったという意図が窺えます。


SUPER 100'S Lumb's Golden Bale & CASHMERE

340g


このシリーズは、ゴールデンベールだけでは無く
カシミアもスパイス程度ではありますが ブレンドされており、本当に贅沢なスーチングであります。



 今、こうして出会えた事を感謝するばかりです。
良くぞ残っていてくれました。













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・・・・・使いやすいミディアムグレーです。

ご覧の様に 一風変わったコード織りで、独特の雰囲気を醸し出しています。

BEDFORD CORD や CORDUROYの様な単純に羅列されたシンプルな畝では無く、複雑に太・細の畝を複合させている織り柄となります。


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・・・・・VINTAGEは当然ながら 限りある在庫です。

弊店に来て下さる洋服好きで大切な顧客の方々には、我が子を自慢するかの如くお勧めさせて頂いて参りました。

本当に沢山の皆様にもご共感頂き、ご注文やご予約を頂いて参りましたが
いよいよ残りはあと僅かに成って参りました。


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さて、どんな切り心地、縫い心地なのでしょうか。
いよいよ裁断です。 ワクワクしながら鋏を入れて参ります。












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・・・・・ネタはもう極上そのものです。 素材を生かすべく、極ベーシックなスーツにしてこそ 素材の味が一番引き立つというものです。

とても品があります!!

良い生地は切っても、縫っても 本当に心地良きものです。
コテも良く効き、本当にTAILORのいう事を良くきく 仕立て映えのする生地です。

 もう最高です!


こちらはP様より、BESPOKE にてご注文を頂戴致しました。

もう少しでトラウザースも仕上がりますので、
今暫し お待ち頂けます様 お願い申し上げます。













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・・・・・独特のコード織り、この写真だと分かりやすいですね。

個性ある 素晴らしい表情です。















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・・・・・お次は色違い、シックで 本当に綺麗なネイビーです、、、。

良く残ってくれていました。 しつこいですが 本当に驚きです!














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・・・・・この写真は織り柄が分かりやすいですね!

太さの違う畝を、交互に並べ 独特の起伏で この個性的な表情を生み出しているのが分かります。

 うっとりしてしまいます!

このソリッドのコード織りには、他にライトグレーが御座います。

( 冒頭のミディアムグレー、そしてネイビーはお陰様で全て完売となっております。誠に有難う御座いました。 )













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・・・・・こちらの生地は、ライトグレーの細かなヘリンボーン柄です。

クラシックですね。 ですが、これも捻りが効いているのです!













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・・・・・ベースはライトグレーとなりますが、
良くご覧くださいませ。

ブルーとイエローの色糸が織り交ぜてあるのです。

勿論 遠目には沈み込みますが、このイエローが絶妙に効いており
ベージュ味を帯びたライトグレーを感じさせ、より柔らかさと優しささえ感じさせる 微妙な色味を表現しています。

 これも素晴らしい、、、本当に素敵ですよね。












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・・・・・冒頭のグレーと並べてみると、表情の違いや 微妙な色味の違いが良く分かる事と思います。













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・・・・・・お次は、またもや貴重なネイビーベースの生地です。

これも独特ですよ!!











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・・・・・先の写真の様に、遠目で見れば全く沈み込んでしまいますが
実はこれだけの色糸が織り交ぜられているのです。

 この地味派手とも言えるデザインは 時代性を感じさせてくれますね!

そんな時代性のあるエッセンスを纏うのも乙ではないでしょうか!!


(こちらの色柄は、このネイビーの他に ダークグレーベースが御座います。)















・・・・・最後に こちらも御紹介しておきましょう。

今までの生地は全て同じシリーズであり、スーパー100のゴールデンベールに
カシミアをブレンドしておりました。

 こちらは、、、、



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更に細い SUPER 120’S です。
(こちらはゴールデンベールではありません。)

当時はスーパー100が既に最高に近いレベルであり、当然高級な糸でもあります。

 こちらは更に細い、スーパー120です。


当時からしてみれば、行く末にスーパー200以上が出来るなんて考えもしなかった事でしょう。


特筆すべきは 何と VICUNA をブレンドしています。











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・・・・・これも本当に素敵ですよね。

ヘリンボーン柄に、かなり薄いライトグレーでストライプを重ねております。

 この度の VINTAGE MOXONの記事におき、
初回で同社の歴史などにも触れましたが、正に記載されていた様な こんな贅沢な生地も実際に織り上げられていた訳です。












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・・・・・・S様より、HOUSE STYLE ORDERにて 2P-SUITS のご注文を頂戴致しました。

傍から見れば 単なるベーシックなグレーのスーツです。



でも 実は、、、、、


男の服は 拘りの詰まった自己満足の世界でもある訳です。

 ですが、男のスーツとはそれだけの単純なものでは無い事は皆様ご承知の通りです。

自己満足度高き 誂えられたスーツは、
どれだけ御自身のモチベーションUPやパワーを与え、様々な意味での姿勢を正しくしてくれる事でしょうか。

身体に合った美しいスーツは、その方を表す名刺の様なものです。
至ってシンプルでベーシックなクラシックスーツこそ、男が手に入れるべき重要かつ必須なアイテムなのです。


 C.ビートン卿の様に、御自身に溶け込んでいるかの様に感じられる程 着用を重ねて頂ければと思います。















・・・・・如何でしたでしょうか。


こういった最高の生地を 最高の仕立てでスーツにし、大いに自己満足たる喜びをご堪能くださいませ。

ワクワクしてきませんか(笑)!

紳士服には まだまだ 『誂える』 という文化が残っております。
男心をくすぐる魅力的で素晴らしい生地達とのご縁を大切にされて下さい。




 3週に渡り、極上の VINTAGE MOXON を御紹介して参りましたが、
これらの生地達と会えるのは もう限られた時間だけしかありません。

 残念ですが、それが VINTAGE です。




是非とも店頭にて、現物の生地から発せられるオーラと存在感を、そして当時の最高品質を感じ取って頂けましたら幸いです。


 皆様のお越しを 心よりお待ち申し上げております。







posted by 水落 at 09:00| Comment(0) | 生地について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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