昨日は天気予報通りに凄い雪でした。東京でも積もりましたね。
寒い日が続きますが、ご体調など崩されておりませんでしょうか。
大寒の一番寒い時期ではありますが、洋服屋さんはそろそろ春夏用へと店内は衣替えです。
今月末には入れ替えますので、2月からはガラッと寒々しい！？ 景色が店内に広がります。
少し寒さから目をそらし、気候も良く 素敵なリゾート地のお話をしましょう。
皆様は PALM BEACH（ パームビーチ ）とは聞いた事がありますでしょうか。
洋服好きな御方であれば、そちらの方面から耳にした事が有るかも知れません。
・・・パームビーチは、アメリカのフロリダ州にある高級なリゾート地です。
このパームビーチはメンズファッションの歴史を学ぶ上では切り離せぬ地でもあります。
＝ パームビーチ・ファッション ＝
【 アメリカのファッション・センターとしても広く知られる所。特に1920年代にはここで様々なファッションが生まれ、アメリカのリゾートエレガンスのメッカとなった。・・・・ 】
～男の服飾事典より～
Esquire 20世紀メンズ・ファション百科事典でもかなり多くパームビーチに関する記述があります。
そんなパームビーチは、なんと生地名としても商標登録されています。
サマースーツ用の平織地であり、織りは粗めで通気性も良く
トロピカルと同様の生地であると言えます。
基本的にはウーステッドで織られますが、コットンやリネン、シルクなどとも混紡生地も含まれるそうです。
・・・・・これは、そのパームビーチの生地を使用したスーツという事でしょうか。
バケーション、フォーマル、スポーツ、ビジネス、、、もう何でも有ありで色柄の違いにより どの様に料理するかという事ですかね。
・・・・・1937年 ヨダレが出そうなくらいエレガントなスーツがディスプレーされています。
パームビーチ・スタイルを提案なのか、上記の様にパームビーチ・クロスでのスーツという事でしょうか。 パームビーチ・スーツと言う語は、随分と拡大解釈されていった様にも考えられますね。
しかし、なんて格好良いのでしょう！
・・・・・こちらの御夫妻も そんなパームビーチでお過ごし中での写真です。
さて、ここからが今週の本題な訳ですが
買い付けておりました春夏用の生地が入荷してきておりますので、早速御紹介させて頂きたいと思います。
・・・・・春夏には欠かせぬリネンですね。
そのザックリとした平織地は 何とも言えぬ魅力があります。
しかし、単なるリネン地とは違うのです！
・・・・・2018年 この春より、赤いバンチが目を惹く HARRISONS から新作がデビュー致します。
・・・・・【 SEA SHELL 】 というシリーズであり、何とも涼し気なネーミングです。
この生地は単なるリネンではありません！
実はテリレンという合成繊維が なんと55%もブレンドされているのです。
比率でいうと、むしろリネンがブレンドされているという言い方の方が良いかも知れませんね。
TERYLENE（テリレン）とは、英国で開発されたポリエステル系合成繊維の商標名であり、 1950年代より工業生産が始まりました。
テトロンは聞いた事があるでしょうか。 この技術を日本が導入し、国内の大手2社が「テトロン」という共同商標をとりました。
また、米国では デュポンが「ダクロン」という名で商標を持っています。
石油由来の物質に変わりはありませんが、原材料となる樹脂の違いや製法などで様々に区分けされ、それぞれに名がありますので大変分かり辛いかも知れません。
テリレンはポリエステルのもつ特徴ふまえ、メリットやデメリットも同じです。
先ずは強度が高く、皺にも強い。
天然繊維のように縮まず、寸法安定性に優れています。
そして、何といっても安価である事も挙げられるでしょう。
【 SEA SHELL 】
55% TERYLENE
45% LINEN
360g
HARRISONS によりますと、
『 1970年代にはロンドンで一世風靡した伝説的なリネン混紡地を復活させた 』
という事だそうです。
リネン特有の皺、これは最大の特徴であり、魅力でもあります。
リネンがもつ清涼感ある質感を生かしつつ、皺になり辛く ケアもしやすいという事になります。
夏場は特に汗もかきます。
梅雨含め、夕立など雨に降られる事もありましょう。
テリレンのお蔭で、クリーニングなどにも天然繊維ほどに気を使わなくても良いのです。
・・・・・先ずは鉄板色のクリーム色。
この色は欠かせませんね。
皺に強いですから、脱いで手持ちでいても気楽ですし
御旅行のお共にも最適です。
・・・・・ザックリとしており通気性も高く、リネン特有の涼しさや皺加減も半分持ち合わせております。
パームビーチで着たくなる様な ある意味最高の生地とも言えるかも知れません。
肌触りは とても半分以上が合成繊維であるなどとは思えません。
ウエイトも360g、スーツは勿論の事、ODD JACKET や ODD TROUSERS としても最高ですね。
お手持ちのリネン上着に、トラウザースのみ この SEA SHELL で誂えるというのも良いでしょう。
やはり下物は 何かと皺や汚れ等が気になるものです。
私は是非 PLUS FOURS を仕立てたいと目論んでおります！
・・・・・次はグレーです。
グレーと言っても若干ブルー味を感じます。
この色は掠れた感じの表情が またそそります！
・・・・・絶妙で合わせ易い色味です。
とても涼しげですね！
・・・・・これも大好きな色、レガッタブルーという感じでしょうか。
この鮮やかなブルーは必ず重宝します！
強い日差しには本当に映えますよ。
・・・・・リゾート的な色ですね！
皆様ならどんな着こなしをお考えになりますでしょうか。
・・・・・締めは ネイビー です。
これは 無くてはならぬ色ですね。 安定感、安心感が高いのは言うまでも無く、これでしたら生地的にはリゾート風でも ビジネスの場で着て頂ける方は多いのではないでしょうか。
・・・・・スーツでも、ジャケットでも、間違いない御選択です！
・・・・・レガッタブルーとネイビーブルーです。
同じブルー系でも、色味で印象は随分変わりますね。
・・・・・ネイビーの上着に、クリームやグレーでトラウザース。
色違いの兄弟ですから 相性の良さは間違いありませんよね。
コントラストの効いた鉄板のコーディネイト、とても涼しげで爽やかです。
皆様ならどんな靴を合されますか？
考えるだけでワクワクしますね！
・・・・・上着にクリーム、トラウザースにレガッタブルー！
逆転のコントラスト、これも凄く魅力的です！！
・・・・・HARRISONS の新作は如何でしたでしょうか。
御紹介した4色は 私が個人的に仕入れた色であり、バンチ展開されておりますので他にも様々な色バリエーションが揃います。
やはり いつの時代でもリネンは愛され続けている天然素材であり、シーズンファブリックの代表的な存在です。
今回のSEA SHELLみたいな合成繊維との混紡が一世風靡したというのが70年代、
私は産声を上げ、マクドナルドが日本に上陸・開店した頃です。
この2018年に改めて復刻され、これからの評価が楽しみですね。
クールビズと共にカジュアル化も進み、特に春夏はスーツさえ着用されない方々も増えている昨今だからこそ こんな頼りになる ひと味くだけたスーツやジャケットスタイルはフィットするのではないでしょうか。
是非店頭にて現物のSEA SHELLをご覧頂ければと思います。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
・・・・・先週に御連絡させて頂きましたが、 2月13日（月） まで
ご協力下さる工場さんの企画により、【 早期受注キャンペーン 】を行わさせて頂いております。
ささやかでは御座いますが、お値引をさせて頂くと共に
工期をいつもより少し多めに頂く事になります。
今週御紹介の新作SEA SHELLも勿論対象ですし、秋冬物でも全く構いません。
弊店に御興味をお持ち下さる新しいいお客様におかれましても、宜しければ是非この機会を御利用頂けれ場と思います。
何卒宜しくお願い致します。
・・・・・誠に申し訳御座いません。
休んでばかりですが、また来週のBLOG更新をお休みさせて頂きます。
年が明けると確定申告準備、店内の衣替え、そしてHPの準備も重なり もうお腹一杯で消化不良気味です（笑）。
次回の更新は、2月6日（火）の予定となります。
毎週ご覧下さっている皆様方には本当に恐縮なのですが、何卒ご了承頂きたく
どうかこれからもお願い申し上げます。
