
一昨日の 10月28日、
当店は9回目の誕生日を無事に迎える事ができました。
来年は小さな節目では御座いますが、いよいよ10周年を迎える事になります。
これも偏に皆様の応援と共に、支えて頂いたからこそに他なりません。
多くの出会い、御縁を頂きながら、貴重な一着一着を大切にして参りました。
本当に感謝してもしきれませんが、心よりのお礼を申し上げます。
誠に、誠に有難う御座います。
日々仕事に追われ、忙しさはとても有難い事であり、光栄な限りです。
時が経つのは頗る早く、毎年この誕生日をもって初心にかえり 気を引き締め直しております。
来年の10周年、そして20周年と 皆様と共に笑顔で迎える事が出来るよう これからも精進して参ります。
どうか変わらぬ御指導、御鞭撻を賜れます様 宜しくお願い申し上げます。

Bespoke Tailor Dittos.水落 卓宏

Gary Cooper
背が高く、素晴らしきスタイルの良さ、正に絵にかいたような美男子です。
股上深きトラウザースはブレイシーズで吊られます。
当時のネクタイの短さ、これは股上の深さに連動していますし、そもそも三つ揃いであれば大剣先自体を見せる事もありません。
当然ながら そういった周辺小物含めてスーツに調和するようバランスがとられて設計されていました。
そもそもスーツとは『三つ揃いありき』であり、現代社会において標準的に着用される上下での 2Pスーツ は略式となります。
時代は移り変わるものですが、いまでも冠婚葬祭含めてフォーマル的な装いには少なからず三つ揃いや吊り用トラウザースの名残があるとも言えましょう。
吊るのが当たり前だった時代、ベルトで穿くトラウザースの様にウエストを締め付けるという概念すらありませんでした。
吊っているトラウザースは どんな姿勢でも、どんなに動こうとも、ベルト用トラウザースの様に下がったりする事無く 常にそのポジションを保ちます。
トラウザースのクリーズラインは 常に吊り上げられており、ピシッと裾まで落ち 美しきシルエットを崩す事はありません。
圧倒的に楽で見栄えも美しき吊り用のトラウザースを穿き慣れてしまえば、もうベルト用のトラウザース(スーツ)に戻れない御方も居られる事と思います。

世界大戦の折より、段々と省かれるようになったウエストコート。
吊っていたトラウザースは股上を浅くし、ベルトで穿かれる様になりました。
そもそも吊っていなければ この様な深い股上でのポジションをキープする事は出来ません。
そしてウエストコートとは、トラウザースの股上に合わせて丈が設定されます。
昨今の様に、ベルト用での三つ揃いも見受けられますが、実は多々矛盾が生じる事は否めません。
さて、今週は追加で別注をかけておりましたブレイシーズがあがって参りましたので御紹介させて頂きます。

・・・・・1820年創業の超老舗 ALBER THURSTON
ここを抜きにブレイシーズは語れませんね。
http://dittos.seesaa.net/article/187196608.html
(2011年のA.サーストンに関するページです。随分と値上がりした事を実感致します。)

・・・・・先ずはベーシックで気兼ねなく通年使いの出来る リボンタイプ を2種!

・・・・・日本でいう 市松模様 ですね。
ネイビーとシャンパンゴールドからなる配色の綺麗なブレイシーズです。
市松模様、皆様はどんな印象が頭に浮かぶでしょうか。
チェッカーフラッグ(笑)!?
古き LOUIS VUITTON でもダミエ柄として使われておりましたが、何とコピー商品が出回り、当時は販売中止になったそうです。 故に改めて復刻された柄として今でも採用されています。
1878年 パリで行われた万国博覧会では、日本の文化の虜になりジャポニズムというブームがありました。
当時のLV社の二代目が、日本の家紋をモチーフにした モノグラム柄
そして、市松模様をヒントにした ダミエ柄 を発表されたという経緯があるそうです。
エンドはオールドライクな編み紐タイプ、レザーは揉み革のネイビー地を!
背中の仕様は今回 【 Y字型 】 にしています。

・・・・・渋いブロンズカラーには、フルール・ド・リス (ユリ≒アヤメの花)がジャカードで織りなされています。 百合の紋章としても知られておりますが、その花の種については諸々所説も分かれるところです。
この意匠の歴史は相当古く、フランスでは王家の紋章としても採用されておりました。
他にも 軍隊の記章、様々な国の地域でも紋章として使われております。
フィレンツェなどもそうですね。
様々な装飾品などでも見受ける事が出来るでしょう。
そんな百合の花は聖母マリアに捧げられた『純潔のシンボル』であるとも。
高貴で歴史あるフルール・ド・リスを内に秘め、、、、如何でしょうか。

・・・・・次です、この度も御用意しております!
LIMITED EDITION OF 500
500本の限定で織られた様々な限定リボンが御座います。
本当に多彩なデザインがあり、そのリボンは全てシルクで織り上げられています。
発色美しき高級で綺麗なシルク地は、強度面において多少の不安を覚えなくはありません。しかし、そこは御安心下さい!
リボンの裏側には補強兼 力芯の役目でもある裏当てテープでそのシルクを支えております。

・・・・・装いはクラシックでエレガント、控えめにまとめながらも 見えぬ所にこそ小粋な遊び心を!
心に余裕のある紳士こそ、こんな限定モデルをお勧めさせて頂きます。
商品にはそれぞれロットナンバーが付きます。
500/469 ですから、このリボンはそろそろ終わりが近いですね。

・・・・・今回は2回目の登場となる DUCK君、なにやら耳には、、、、。
そして、右にいる この妖艶な女性は、、、。

・・・・・先ずはダック君より。
君、そろそろ品切れ近いけど 人気者だね!
DUCK と DOCTOR 、合わせて DUCKTOR・・・・・
このダック君はお医者さん! 耳に聴診器を付け、『 信じろ 』と言われても(笑)。

おやじギャグ的なユルさが売りで御座います!
ダック君、かなり愛されキャラだよね、、、英国ではそんなに人気なの?
(お店にも、スコットランドの作家さんが木を手彫りで仕上げたダック君が2羽います!)
【すみません、BLOG UPを前に ダック君は完売となりました。】

・・・・・名称 『 BENTLEY GIRL 』と先方様で名付けられています。
首元には大判のストール、手元にはロンググローブ、
ハンドルを握る欧州版の 峯 不二子ちゃん を思わせるこの妖艶な女性は、何と英国を代表する高級車ベントレーに、、、、、。
ベースの色は これまたワイン色、正にベストマッチングではないでしょうか。
それにしても魅力的、、、。

前回のGEISHA GIRL と、皆様はどちら派でしょうか!?
http://dittos.seesaa.net/article/454697806.html
【コチラもラスト1本となります。限定品はとても人気が高いです!】

・・・・・リボンタイプは 現在 計6種の在庫となります。
手前の追加分と共に、奥は左より、シルバー、チャコールグレー、パープル、ブラック×イエロードット と並びます。

・・・・・それと、これも忘れてはならぬ クラシックな銘品、 BOX CLOTH のシリーズです。
肩当たりはソフトで優しく、特にヘビーウエイトな生地でのスーツ(トラウザース)には絶対にこちらがお勧めです。
リボンタイプよりも滑らず安定的であり、エンドはレザーによるハンドメイド。
釦を通すホールは、ご丁寧に玉縁仕上げです。
しかし、唯一の弱点は 明らかに秋冬用に見えますよね、、、、通年使いにはリボンタイプに軍配が上がりますが、秋冬での正統派はこちらで!

・・・・・追加の2色を加え、左より サックス、ボルドー、ブラック、グレー と並びます。

・・・・・そして 限定モデル の2種となります。
・・・・・さて、これらブレイシーズを使用するにあたり
スーツやシャツ同様に適正サイズがあるという事を御認識下さい。
また、本来では既製品としてサイズ展開もされています。
ALBER THURSTON は有名なブランドです。
探せば多くのお店で手に入ります。 しかし、何故TAILORで購入するのか、ここがミソです。
それは、購入者様の体系的サイズやトラウザースのスタイルに合わせ サイズ調整込みで販売させて頂いているからに他なりません。
(ご調整は勿論サービスで御座います!)
・・・・・どれだけ既製サイズというものが曖昧で適当なのか、、、逆にそれを回避しようとすれば どれだけメーカーはサイズ展開幅を広がれば良いのかとなってしまいます。
スーツに限らず、シャツ、タイ、ブレイシーズなど、御自身に合ったサイジングでこそ そのアイテムのポテンシャルと使い心地が発揮されるのです。
最高のアイテムを、最高の状態でご使用されて下さい。
それを TAILOR が支えます!
では、いよいよ10月も終わります。
もう一段 寒さが増してくる時期でもありますので、どうかご体調にはお気をつけ下さいませ。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。

