先週の頭には東京で桜の開花宣言が出ました。
一昨日27日(日)の朝、青山霊園の桜を見てきました!


やはり桜を見ると春を感じますし、朗らかな気持ちになります。
ほぼ満開、相変わらず美しく可愛い花を咲かせておりますが、この日で9割といった所です。
まだ蕾もちらほら見えますが、今日くらいには満開を迎えている事でしょう。

春は天気も安定せず、先週は雪も降りました。
ご来店下さる顧客様もTWEEDを着て来られたりと冬に逆戻りでしたね。
さて、先週に続き 今週も LOVAT MILL の続編を御紹介させて頂きたいと思います。
その前に、少し予備知識を入れておきましょう。
『 ツィード 』・・・一口に言っても その種類は沢山あり、ツィードと付くからと言っても それぞれの特徴や個性があります。
それらはアイテムやスタイルで考えれば当然 向き・不向き なども御座います。
一般的に有名なのは、ハリス・ツィード、ドネガル・ツィード、シェットランド・ツィード、そしてチェヴィオット・ツィード となり、皆様も耳にした事があると思います。
羊の種類であったり、産地であったりで区分けされております。
それぞれの特徴がありますが、先週御紹介させて頂きました
【 TEVIOT 】 【 KIRKTON 】 【 ETTRICK 】 これらLOVAT:三兄弟は チェヴィオット・ツィード( Cheviot Tweed ) となります。
= Cheviot Tweed =
チェヴィオットヒルズ周辺を原産地とする羊から採れるチェヴィオット羊毛。
気温が低く、山岳地帯ですから厳しい自然環境の中で育つ事で毛質にもコシがあって強いのが特徴と言えます。
例えばツィードをスーツでお考えであれば、ガチっと密に織られたチェヴィオット・ツィードが基本的にはマストとなります。
以前の当BLOGでも触れましたが ツィードに限らず 生地の区分けにおき、スーチングとジャケッティングの違いはトラウザースが耐えられるか、、、これが一番分かりやすいでしょう。
故に、スーチングであれば何を仕立てようと如何様にも対応可能という事になります。
では、今回御紹介する ツィード:2種ですが、こちらは シェットランド・ツィード( Shetland Tweed )となります。
= Shetland Tweed =
シェットランド諸島に生息しているシェットランドシープの毛で織られています。
ここも冬は厳しい寒さですし、過酷な自然環境といった所ではチェヴィオットに同じと言えます。
やはりこういった環境で育つ羊さんの毛だからこそ、強く、そして暖かいというのはある意味共通です。
そのシェットランドシープは比較的に体が小さく、その毛質は弾力性と耐久性に優れているとされています。
毛質はとても柔らかく、粗い繊維と細かな繊維、長い繊維と短い繊維が混在している為 独特で贅沢な質感を持つウールというのが特徴となります。
シェットランドと言えば有名なものは沢山ありますが、中でもセーターは欠かせぬものですよね。
生地ですから企画として どの様な生地にするのか、、、それにより糸(紡績)や織りなどで差を付ける訳ですが、その原毛の特徴を生かし 比較的にフワッと柔らかくて軽く感じるツィードが織られています。
これらはジャケッティングと言いますか、所謂 上物用 と捉えています。
トラウザースはゆったりとしたオールドライクな太いシルエットやプラスフォワーズであればまだしも、基本的にはお勧め致しません。
この様に、色々な特徴があり
ツィードをどの様に着たいのか、着心地含めどんな付き合い方をしたいのか によりツィードの種類を選ぶと良いでしょう。
では、シェットランドウールを使用して織られたツィードの雰囲気は、仕立て上がりは どんな感じになるのかイメージだけでもご覧頂きましょう。


・・・・・先週の密に打ち込まれた チェヴィオット・ツィード のスーツ写真に比べ、
フワッと、ガサッとして軽そうですし、ふんわりと暖かそうですよね。
優しい雰囲気も醸し出しています。
スーチングとなるツィードと比べれば、糸もそうですし織り密度が全然違います。
故に見た目や触り心地のボリューム感に比べ、ウエイト自体はそうでもないのですね。
毛質自体は強く丈夫ですから 当然長く付き合えます。
ただ、チェヴィオット・ツィードには負けますから 肘が吊り切れたらレザーパッチでも宛がいましょう!
では、何となくイメージだけでも御理解頂けたと思いますので
本題となる LOVAT MILL による シェットランド・ツィード:2種をご覧下さいませ。

≪ THE HOLM TWEED ≫ 12/13oz 390g
シェットランドウール 100% のツィードです。
そもそも LOVAT は チェヴィオット・ツィードが主体でしたが、新たに シェットランド・ツィードもバンチ展開が加わりました。
チェヴィオットの様な純然たるガチなカントリーツィードから、タウンユースにも幅広くお使い頂けるようコレクションの幅を広げてきたと言えます。
まばらな繊維を持つ特徴が、豊かな色彩と共に 肌触りの良さとドレープを生み出すモダンなツィードのコレクションとの御説明があります。

・・・・・正にアースカラー、ツィードと言った雰囲気満点です。
軽めで柔かな特徴ゆえ、女性にも大いに楽しんで頂けるシリーズです。

・・・・・発色がとても綺麗。クラシックな感じに、どことなくモダンなスパイスが加味されたツィードですね。
こう見ていると、シェットランドセーターに通ずる雰囲気を感じるのではないでしょうか。
触れば一層ご共感して頂けるかもしれません。
軽くて暖かいツィードが御所望であれば大変お勧めなシリーズです。

・・・・・グレーヘリンボーンのツィード、不朽の定番ながら 様々に色味も楽しんで頂けます。
配色使いの格子柄とは違い、インナーや小物で遊びやすいですよね。

≪ THE SONSIE TWEED ≫ 12/13oz 390g
ソンシ―ツィードは勿論シェットランドシープの毛から採取されたツィードながら、
そのキモは 染色されていない天然羊毛のみを使用して織り上げられています。
一つ一つのフリース(一頭の羊から刈り取られたワンピースの原毛)には様々な色合いの繊維が含まれており、それらを手作業で選別された後にスコットランドで紡がれています。
流行りのサステナブルで環境に配慮したコレクションとして織り上げられているシリーズでもあるとの事。
マーリン&エヴァンス でも有名ですね。
http://dittos.seesaa.net/article/442486005.html
【 MARLING & EVANS 】

・・・・・見るからに優しそうなナチュラルカラーです!
無染色羊毛による生地ですから 正に羊さんを抱きかかえる様に着て頂ければと思います!
凄く魅力的で素敵です。

・・・・・ベースはクラシックな織り柄が多いので安心感もありますが、中には独特な変化織りデザインも!

・・・・・ブラウン系から、こんなに濃い色味もあるのですね。
確かに採取する場所により 色も様々である事でしょう。
兎に角 フワッと柔らかく、優しく、そして暖かそうなシリーズです。
意図的な染めではないナチュラルだからこそ得られる説得力を凄く感じます。
・・・・・さて、個性的でお洒落なツィードの2種を御紹介しましたが、最後は洒落気とは無縁で無骨、リアルなスタイルで選ぶシリーズです。
同社の コート地:ヘリテージコレクション で締めを飾ります。
最後はコーティング、、、圧倒的な説得力とパンチ力、そして破壊力、、、
昔ながらに武骨で地厚、軟弱者を寄せ付けぬ 正に質実剛健・ジョンブル魂を 極一部となりますが ご覧頂きましょう。

≪ THE HERITAGE COATINGS ≫
最優先に思い浮かぶのはウエイトが凄そうですが、良い意味で時代の変化に全く左右される事無く変わらぬ品質を維持し、今でも折り続けられているコレクションとなります。

・・・・・先ずはジャブから。
BREAIK:495g という所謂カバートクロス地です。
昨今ではハイテク含め優れたDWR加工の防水・耐水性の生地が開発されている訳ですが、その片鱗さえまだ見えぬ大昔から 同社では撥水仕様の元祖となった 100% WOOL のカバートクロスであるとの事です。
杢糸で、かつ強撚糸にしたメリノウーステッドで細かな網目状に織られた顔立ち。
これらの糸は、仕上げ工程のフライス加工中にラムズウールの緯糸が縮絨する事によって密に成り、あらゆる水の吸収を防ぐ自然のバリアと成っているとの事、、、、。
カバートコートは傘いらずと言われるのも まんざら ではありません。

・・・・・次は親分の登場です。
BRIG:900g これは『 KEEPERS TWEED 』とも区分けされる正に絨毯の様なレベルの生地です。
ご覧の様に BREAIK と同じ織り方をしたカバートの顔立ちながら、より太くて強く 丈夫な糸を使用して織られたシリーズです。
乗馬は勿論、荒地の中を這う様に歩く場合でも高いレベルでの保護と保温性が約束されています。
防水性は勿論の事、正に森の番人たち含め 乗馬を嗜む時に着用するハッキングジャケットやスーツ、そしてコートを仕立てる生地です。
もう皺とは無縁な程にかなりハードでタフ、ほぼ1s近くですから着用しながら動き回るのにも体力が必要!? とも言えなくもありませんね(笑)。
圧倒的な耐久性や保温、そして防水性などの性能は必然から生まれた生地なのです。
このレベルになると、手縫い自体が箇所によっては通用しないと言いますか、むしろ縫い針が折れます!
強度も含め、良い意味で多分にミシンを流用した方が理に叶うと言えます。
クセ取りなんて、、、受け取ってくれますが 仕立てる側も相当のパワーを使います(笑)。
LOVATは英国の、スコッチツィードの歴史を見せてくれています。

・・・・・MASTER TWEED 720g
1880年代から織られている 100% WOOL の生地であり、720g、、、マスターですか。
ラムズウールのサキソニーでヘリンボーンが織りなされていますが、このボリュームを出すべく 2重織りになっています。
砕いて言えば2枚分の生地を織り繋いでいるといったニュアンスですね。
ソフトながらも厚みと重み、そして強い弾力性を生み出しているツィードとなります。
確かに北風すら通しそうもありませんし、重いですが暖かさも相当な事でしょう。
ただ、暖かさだけならカシミアやキャメルの方が上ですが、『 タフさ 』を要求されているのがツィードであり、これらシリーズなのです。

・・・・・STELL 840g
もう『子供は帰りなさい!』と聞こえてくるようです!
こちらは典型的なダブルフェイスであり、先のMASTER TWEEDに同じですね。
こちらは名の如く表裏で顔が違います。
表の顔はメリノのウーステッドに強撚してシャリ感溢れるチェヴィオットウールを組み合わせて弾力性が高い。
裏の顔に織り込まれた緯糸は保温性を高め、悪天候にも対応する高性能なコーティングとの事です。
こんなコーティング達ですが、この生地に限らず
スタイルや仕様、ご要望によっては ウールのライニングやライナー付なども有り得ますので、主体となる生地の性能以外でも保温性を上げる事は更に手法があるのです。
その国、土地の風土や生活様式に合わせ、適合するよう生み出されてきた歴史達です。
・・・・・これで御紹介は以上となります。
古着好きな方々は驚きませんよね、昔はこのレベルのウエイトは通常運転です。
イタリアの衣や食、そしてインテリアに至るまで深く浸透しきった日本。
もう右も左も、上も下もイタリアンナイズされたものばかりですが、それが悪い訳では無く 数十年前まではもっと選択肢があったと思います。
そんな時流に慣れ親しんだ方々にとって、このヘリテージコレクションはどう見えるのでしょうか。
私には、100年以上も頑なに織り続けられてきた歴史の産物が 今でも同じ様に織り続けられているお宝でもあり、その気になれば仕立て、纏う事すら出来るのです。
こんな感動を与えてくれるコレクションはそうそうありません。
( 実は他社でも感動的なヘリテージコレクションは存在致します。英国毛織物の歴史は本当に深い! )
ファッションでは無く、スタイルを求められる方々には必見のシリーズです。
逆に、日々の装いを快適に楽しくお過ごしになるのであれば、先のソンシ―やホルムでお楽しみ頂ければと思います。
LOVATの懐の深さや大きさが垣間見る事が出来たでしょうか。
皆様の価値観により、様々にLOVAT流の御提案が用意されています。
歴史ある同国は掘り下げればキリがない程に深く、魅力に満ちています。
皆様におかれましても、今年の秋冬用に是非 LOVAT MILL をお勧め申し上げます。
是非 対峙されてみて下さいませ!
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
・・・・・先日、久しぶりに スカーフ を仕込みました!
通年使用出来るものですが、特にネクタイを外す機会の多い春夏や、現在 仕掛進行中である BUSH JACKET 等にも是非合わせて頂きたい所です。
今回のテーマは 『 FLOWER 』
植物や花柄に拘り厳選したデザインをプリントしてスカーフにハンドメイドしてもらいます。
英国より届くのは 5月の中旬頃を予定しており、丁度 その頃にはBUSH JK も上がりそうな気配!?
春夏デビューではありますが、通年使いですので秋冬にも勿論お使いできます。
植物・花 ですからTWEEDなどのカントリー系にも抜群の相性となるでしょう。
花柄、、、、女性らしいイメージがあるかも知れませんが、男性らしく、男性だからこそ お勧めさせて頂きたい逸品にしているつもりです。
届きましたら 当BLOGでも御紹介させて頂きますので、是非とも宜しくお願い申し上げます。

