2023年01月10日

【 THE SECOND COVERTCOAT 】




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 御挨拶が遅くなりましたが、
新年 明けましておめでとう御座います。

当店は4日より開店させて頂きました。
今年は卯年という事で、跳ねながら皆様と共に飛躍できる年になればと願っております。
 どうか本年も宜しくお願い申し上げます。


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富士山からも偉大なる神聖なオーラが滲み出ているようです。













 さて、年明け最初の更新となるこの度ですが
年末に御紹介させて頂きました M様のカバートコートを御納品させて頂きましたので御紹介させて頂きたいと思います。








・・・・・当たり前ながら 冬は寒い、、、。
朝晩は特に冷えるのでオーバーコートは欠かせぬ時期です。
 大変な御贔屓を下さるM様におかれまして、以前にお仕立て頂きましたカーキのカバートコートを心底お気に召して頂き ご愛用下頂いております。

インナーとなるスーツやジャケット等の装いはその日により変わりますが、幅広くお使い頂けるカバートコートは大抵のスタイルに合いますので良い意味でヘビーローテーションになるそうです。  本当に光栄であり、嬉しい限りです。

であるからこそ、ヘビロテを回避するためにも そんなポジションたるコートをもう一着持っても良いだろうとの事で御検討頂きました。
そして結論に至った答えは、やはり大好きなカバートコート という事になりました。

少しだけ趣向を変え、生地と共に色をグレーにして より都会的でモダンな雰囲気でお使い頂けるよう初回とは別のカバートクロスにて御提案させて頂きました。

御自身にフィットし、本当に気に入ったものならば 色違いでも欲しくなる、、、御座いますよね!
 ローテーションが組めれば それだけダメージの蓄積も先送り出来る事になります。









・・・・・M様は人生の大先輩でもあり、スーツの着用キャリアも長く本当にお似合いです。
スタイルに合わせた帽子も嗜み、控えめながらも本当にクラシックでエレガントな紳士で御座います。
 オーバーコートのインナーは着用と共に見えなくなりますので、先にM様のエレガントなインナースタイルをご覧頂きたいと思います。


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それぞれが素晴らしい生地にて 最高のお仕立てで御座います。
アンダーステイトメントなスタイルはエレガントなビジネススーツから、スポーツスーツまでに至り、スーツは基本的には三つ揃いにてお仕立て頂いております。







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VITALE BARBERIS CANONICO


COVERT

100% WOOL

440g







・・・・・カバートコートも生地違いで今回の2着目。
インナーのスーツに使用されている型紙は、M様とのお付き合いの中で進化し 寄り添って参りました。
 人間ですから歳と共に姿勢や体形に変化があるのは当然の事です。
今回は最新の上着型紙より改めてオーバーコートに展開し、引き直します。

主なデザインやディテール、ユトリ感や丈感、そして仕様面などは変えないとの事で御座いますから 微妙な変化はカバートコート兄弟をそれぞれに着ていても気付かれないかも知れません!
 しかし そんな事は関係御座いません、ご注文時の最新・最高情報によりお仕立てさせて頂きます。
(勿論 別途ご要望があれば尊重させて頂きます!)





 イタリア製の生地ながら、経緯共に双子使いで確りと打ち込まれた頗る英国ライクな生地です。
色展開が豊富なのも嬉しい所です。
 カバートというよりホイップコードでは!? とも見受けられますが、まぁこれらも兄弟組織です!












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・・・・・袖も外して肩周りやアームホールの深さ、幅などを確認です。
インナーから展開し、正確に裁断・縫製していれば確認すら必要ありませんが、生地の暑さや質、そしてM様のお好み的リクエストがあるかも知れません。
 確りとご相談・確認しながら進めてまいります。











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・・・・・結論的には修正無し、このままFINISHへと進行する運びとなりました。











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・・・・・ベルベットカラーに 4-フラップ付ポケット。
C.ビートン卿のカバートコートに同じデザインでもあるこのスタイルはとても人気で御座います!
 衿のベルベットはボディーの生地に合わせグレーで揃えた英国製です。
絞り過ぎず、程好く身体のラインに合せたナチュラルなシルエットはカバートコートなるポジションゆえ。
 誂えですから勿論お好みを反映されても良いのですが、生まれはカントリーであり スポーティーなコートですから その匂いやフィッティングは落とし込みたい所でもありますね。

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・・・・・カバートコートの特徴は幾つもありますが、一番分かりやすい特徴は袖口と裾部に入るレールドステッチでしょう。


【 COVERT COAT 】


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・・・・・『 控え 』のとられた比翼フロント、そしてオーバーコートは脱いで手持ちの事もある為に内ポケットは基本的にフラップ付にしています。

そしてライニングですが、これはコットンバックと呼称されている種で御座います!
表側ヴィスコースの裏側にコットン地が付いた二重織の組織であり、暖かくて強度もあり、そしてその分 少しコシがあるのですね。
 昔は、古着の類では多く使われた裏地ですが、今では廃盤となり 残っている色味しか手に入りません。
今回のグレーには丁度ブラックのコットンバックがあったので使用させて頂きました!








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・・・・・大きなポーチャーズポケットもつきますが、これがコットンバックの裏地で作ると落ち着きが良いのです!
このポジションたるポケットの仕様は様々にあり、大きさ含め使い勝手により幾らでもバリエーションが考えられます。


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・・・・・M様にお越し頂きました。
誂えの服は トルソー目掛けて作られた服ではありませんので、個性豊かなONLY ONEの服になれば成る程 多くの方々の服はトルソーに合いません。

 だからこそ、、、御本人様が着用された時、それがあるべき模範的解答となる訳です。
全てのバランスはM様の為だけに設計されています。
 B/W/H の位置やポケットの位置、肩幅や傾斜、非対称度合い、カマ深、袖丈、全てインナーより導き出されます。
 着丈に関しては そのコートのスタイルに準じたクラシックな丈を御提案させて頂き、その丈よりお好みに応じて ご要望があれば反映させて頂きます。

この度も全てにおいて理に叶った素晴らしいカバートコートが仕立て上がりました!

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・・・・・腰ポケットは手を入れても暖かいコットンフランネルを使用。
BESPOKEですから贅沢にも ネルシャツを誂える SOMELOS社製のツイル地で御座います。

着心地も、使い勝手も 全てにおいて慣れ親しんだコートが色違いでもう1着。
冬は このカバート兄弟で使い分けし、長きに渡ってお供をさせて下さいませ。


昨年内納品が間に合って良かったです。
M様、この度も素敵な御注文を誠に有難う御座いました。



















・・・・・お知らせで御座います。


● 2月6日(月)〜21日(月)
HOUSE STYLE ORDER限定となる、【 早期受注フェア 】が今年も開催されます。

ご協力下さる工場さんの企画であり、いつもより工期を長めに頂く分
ささやかでは御座いますが お値引きをさせて頂くという内容に成ります。

スーツ(2P・3P)やコート(ジャケット)、オーバーコートが対象となります。
(ODD WAISTCOAT / ODD TROUSERS は対象外となります。)
生地につきましては 春夏用や秋冬用など 何でも構いません。


ご注文時がフェア日程前でも構いません、6日のスタートに合わせて工場さんへ投入させて頂きます。
お急ぎのご注文で無ければ是非とも有効活用して頂けましたら幸いで御座います。

 御新規の方も大歓迎です、この御機会に是非如何でしょうか。

アポイントやご質問など、皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げております。







では、今期春夏用に仕入れた生地も届き始め
時間を見つけて整理し 皆様へご紹介出来るよう準備を進めてまいります。

本年も皆様にご満足頂ける最高のテーラードクロージングをご提供出来るよう精進して参ります。
皆様とお会いできる日を楽しみにお待ちしておりますので、改めて本年もどうか宜しくお願い申し上げます。









posted by 水落 at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | クライアント様の洋服 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
水落様

毎週ブログを楽しみにしており、年末年始はお休みで寂しい気分でした(笑)

昨年は、初のBESPOKE 3P SUITSを作成頂きありがとうございました。

よほどスーツが好きでない人が見ればただのスーツですが、私にとって、クローゼットにかけてあるのを眺めるだけでも、とても気分を高揚させ、自己満足に浸ることができます。
人には分からなくとも、自分自身が自己満足できる、これが大事ですね。

既製品、巷のテーラーでは満足できなくなり、DITTOSのスーツじゃないと気が済みません(笑)
これからも本当に良い洋服だけを少しずつオーダーしていきたいと思います。
本年も宜しくお願い致します。
Posted by I at 2023年01月11日 14:29
I様

 新年早々より 勿体無きお言葉のコメントを頂戴いたしまして、恐縮ながらも大変嬉しく 光栄で御座います。

仰る様に、スーツを着るだけであれば沢山の選択肢もありますし、誂えである必要もありませんのである意味 贅沢な自己満でもあります。
 しかし、その誂えたスーツがもたらす様々な気持ちや事柄は計り知れません。

I様、こちらこそ どうか本年も宜しくお願い申し上げます。
 どうも有難う御座いました。

Posted by Dittos.水落 at 2023年01月12日 10:32
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