2025年12月16日

【 Ginger Tweed A 】






 皆様 こんにちは。
師走も半ば、何かとご多用の事と思います。
そんな寒くて忙しき折では御座いますが、せめて装いの部分だけは楽しんで参りましょう。

先週のウォーム感溢れるジンジャーツィードは如何でしたでしょうか。
そんなジンジャーも魅力高きツィードの1コマに過ぎません。
ですが私自身 その一コマに魅了され、いつかはと機会を見計らっていた次第です。

此度は満を持してワードローブの一員へ招き入れる運びとなり、甚だ手前味噌では御座いますが、今週は自慢の(笑)ジンジャーツィードをご覧頂きたいと思います。














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・・・・・仮縫いの組み上がりです。
上物のみ組んだのですが、自身の洋服は型紙作成や仕立て術における大切な実験材料でもあります。
試みる事柄は上手くいけば顧客様方の洋服へと常に還元されて参ります。
 それなりに自信と見込みがあるからこそ実験へ踏み込んでいる訳ですが、仮縫いであり未完成であるからこそ、『更に』もしくは『元い』も有り得ますし、そのまま直進しきって本縫い上りの具合で再確認という事もあります。



仮縫いまで進行しますと実際の洋服に候補の釦を乗せながら、顧客様へお付けする釦を選んで頂いております。

ですが、今回の私自身の服は裁断前から既に決まっているのです!
















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・・・・・テーラードの洋服には主にナット釦やホーン釦、シェル釦やレザー釦、ボーン釦など多くの天然素材が使われますが、メタル、プラスチック含めた加工製品などもありますね。
また、高級な天然素材の釦には人工的なイミテーション釦もあります。

ツィードに目を向ければ、ナットやホーン、そしてレザーも似合いますが
その仕立てる洋服のスタイルやスタンス、そしてお好み等で変わります。
 ツィードはそもそもボリュームがありますので、存在感と高級感のあるホーン釦が私の好みです。

上の写真は、英国製ホーン釦の見本です。
水牛の角ですから当然色味にも限界がある訳ですが、それでもマーブル調など含め かなり様々にバリエーションがあります。

ご覧下さい、『Ginger』がありますね!

それだけ この色が、このポジションが有り得るのかを物語っているのです。
赤味、オレンジ味のある 赤土のようなブラウン、迷う訳がありません!


では主体たるツィードの生地は、、、、。















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PORTER & HARDING




1947年 ポーターさんとハーディングさんが設立し、屋号に。
一貫してカントリー服地に特化した魅力的なコレクションを展開し、カントリースポーツを愛する人々から絶大な支持を得て参りました。

今ではHARRISONSの傘下となり、W.Billと共にカントリー系の服地を担い続けております。

ネームも随分と変わりましたが、同社といえば&に鋏、これがアイコンでしたが最新のブルー地では小さくて良く分からなくなってしまいましたね。


 今回の生地は同社の誇る名作 HARTWIST の軽量版として企画され、
今年リニューアルを迎えたばかりのGLENROYAL というシリーズになります。

















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GLENROYAL



14oz – 435g

100% WOOL


Made in SCOTLAND




・・・・・チェヴィオット種とクロスブレッドと呼ばれる混血種の原毛をブレンドして糸にしています。
硬くて丈夫、そんなタフなチェヴィオットに柔軟性のあるしなやかな糸をブレンドする事により、カントリーシーンで必要な耐久性と身体を優しく包み込む着心地を共存させ、カントリー、そしてシティーどちらにおいても十分に実力を発揮できるという狙いです。

ガチ勢は560gのHARTWISTを、
タウンユースがメインであり、春秋も含め幅広く着用出来るのが軽量級なこのGLENROYALです。
 寒さ厳しき真冬の頃はオーバーコートもこのウエイトなら重ね着できます。

私の大好きなヘリンボーン柄、そして『Ginger』ですよ!



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・・・・・緊張して顔はこわばるも 嬉しすぎ、、、、でも照れる(笑)。
やはりジンジャーツィードは良いです! 高まります!


















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・・・・・狙いや意図は功を奏し、ほぼ修正なくFINISHへ進みますよ。
仕立て甲斐があり、仕立て映えもする、、、やはりツィードは良いですよね〜。



















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・・・・・仕立て上がりました、この冬に間に合って良かった。

はぁ〜、まったりと良い色味、、、ジンジャーだね〜!
ポコッと浮き上がるエッジ、ウエルトステッチが良い感じ。

















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・・・・・見えない拘り、、、、若い頃は釦フロントに拘っていました。
おっさんな年頃になってからはファスナーフロント一辺倒です(笑)。

















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・・・・・裾は前後差で3p付けて上げた TURN UPS、またはCUFFSとも。
ダブルやシングルは日本語となります。

この折り返し付きでも傾斜をつける事は紛れもなく技術であり、BESPOKEでは3p、当店H.S ORDER でも前後差2pまで工場さんに頑張ってもらっています。
フロントは程好くスッキリと弛みを持たせ過ぎない事、されどバックは確りと踵をホールドさせたい。
 これには傾斜を付けるしかありませんね!


下の写真を見れば、靴の甲に掛かる前裾部の傾斜が無いと +3p 長くなって被る事になります。
この辺も誂えですから お好みの加減があればリクエスト頂けます。


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・・・・・BESPOKEならではの技術になってしまいますが、フラシ芯で肩グセを凝らして仕立てられたウエストコートの肩、ネック部をご覧下さい。

WCは首元(シャツのカラー)に寄り添い、馴染んでなければ美しくありません。
前肩含めカラーに寄り添う立体的なネック、そしてショルダー、この立体成型も全てはハンドによる仕立て技術です。

ミツ布さえ無いWCも見受けられますが、やはり少々残念ですよね。
テーラードは上着ばかりがクローズアップされがちですが、WCも同じく上半身に着用する上物である事に変わりなく、加味される考慮は基本的に同じでなければなりません。





















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・・・・・裏地もGinger
英国製のヴィスコースで光沢感も豊か、内ポケットは限りなくミニマムに上前側だけに一つ!





















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・・・・・2面2ダーツ裁断は腰ポケットのフラップから裾へシームが発生しませんので、綺麗で完全たる柄合わせになります。
玉縁の口布は英国流に横地を使って口布さえも柄合わせしてみました。
 この口布地の目は縦地、横地、そしてバイアス地とありますが それぞれにメリット・デメリットが存在しますが、見栄え的な要素でのお好みもあるでしょう。
バイアスだけは個人的に採用しません。

2本のダーツは腰ポケットで止まり、そこにボリュームが集中しますので ポケットはかなり作り辛くなりますが、上手く作れればボリュームを一気に帯びた丸みあるポケットとなります。
 美しきシェイプを生み出し、腰骨をそのR強きカーブで包み込みます。

昨今ではほぼ3面ばかりしか見る事が出来ませんが、3面が採用されるようになったのは それなりに理由があるのですね!
 こんな部分はそもそも気にした事さえ無い方々が圧倒的な事も事実です。























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・・・・・ターンバックカフを携えた袖口、完璧なる柄合わせと共にGingerの釦がGOOD!
デザインは至ってシンプルで削ぎ落した美を追求しつつ、個人的には小さなアクセントに。























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・・・・・今回はアルバートチェーンホールを開けてみましたよ。
タイはVINTAGEにて、たまにはね!




















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・・・・・Ginger Tweed 完成です、超素敵、、、自己満ですが!

Ginger Tweedを沢山ご覧頂いて参りましたが、もはや生姜とは少し離れ⁉ Ginger Tweedたる赤土色の独自ポジションなカラーである事が伝わりましたら何よりで御座います。


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・・・・・スーツで仕立てればバラしてのコーデも出来ますのでツィードは多彩な着こなしを楽しむ事が出来ます。
ノータイであればハイゲージなタートルなどのニットなどでもお気楽な都会的スタイルとして素敵ですね。

皆様ならGingerのインナー(ニット)には何色を合わせますか⁉
生姜の様に中身はOCHER 、または葉のGREENを持ってきて遊びますか(笑)。
 自然由来から配色を学び、意図して遊ぶ なんていうのも乙ですよ。

ツィードは懐が深いですから大抵の事は許容してくれるはずです。

皆様も魅力的で素敵なツィードを是非如何でしょうか。
ツィードは仕立てて着込むべきではありつつも、、、魅力があり過ぎて1着などでは収まりませんよね。
 カジュアル化の進む昨今、自由度の高い職場や環境であれば落ち着いたカラーのツィードだって良い筈です。


大いに装い楽しき冬を楽しみましょう!

















・・・・・お知らせで御座います。

● 年内は 12月28日(日) が最終営業日となります。
● 年始は 1月4日(日) より通常営業に入ります。

● BLOGですが、2週お休みを頂戴致しますので年内は今週が最後となります。
 次回は 年明け 1月6日(火)よりの再開を予定しております。




では、少し早いのですが
本年も大変お世話になり、御贔屓頂きまして 誠に有難う御座いました。
 どうか来年も変わらぬ御指導、御鞭撻の程 賜れましたら何よりの幸いで御座います。

素敵なクリスマスを、そして良いお年をお迎えくださいませ。








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2025年12月09日

【 Ginger Tweed 】





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 見事に熟れた柿がたくさん!

美しき柿色、この色は英語ですとオレンジになってしまいますが
柿色とは橙色と朱色の間に位置し、果物からなる和の伝統色です。
若干の茶味が含まれ、良い意味で作物には欠かせぬ土の温もりを感じさせてくれます。







さて、自然由来といえばツィードは正にナチュラルなアースカラーより生まれていました。
主に植物の色を借りて糸を染めていたのですね。
 草木のグリーン、大地のブラウンは欠かせぬ鉄板色、そこに様々な花などの色も。

今ではどんな色でもありますが、やはり素朴で野趣に富んだ毛織物が自然由来のベースであるからこそ落ち着きと共に愛おしく、惹かれる要因の一つになっているのではないでしょうか。

あるツィードのバンチには、淡い紫色のツィードがありました。
単に紫色と言えば尖がったお洒落色的な見方も有り得ますが、スコットランドのヒースに彩るヘザーが一面に咲き誇った紫の絨毯のような景色を見ればスッと腑に落ちるのではないでしょうか。



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今週は そんな味わい深きツィードの色を語る上では どうしても避けては通れぬ
不朽たる定番色であり続ける GINGER TWEED をご紹介させて頂きます。
















GINGER TWEED




・・・・・ジンジャー色、まぁ生姜な訳ですが そのまま生姜をイメージすると案外違うのですね!

名作『赤毛のアン』は御存じでしょうか、赤毛の方を表してジンジャーという言葉が使われる事があるそうです。
実在する有名人ではハリーポッターのロンさんは有名のようですね。
髪色で言うジンジャーカラーは、生姜の根の様に赤みがかったオレンジ色を指します。



では、Ginger Tweed とは
赤味のあるブラウン、赤土色と言いますか オレンジ味が混じったウォーム感溢れ温もりのあるブラウン系の総称と言えます。
 故にそんな赤味が感じられるアースカラーなブラウンはジンジャーと認識下さい!


1930年代以降 ツィードでカントリースーツやジャケットを誂えられる際、とても人気の高かった色味と言えます。
 今でも沢山のヴィンテージがありますし、確固たるご自身のスタイルをお持ちである有名な方々の多くも愛用されていました。

ツィードの魅力は広く、そして深い。
ハリスやドネガル、シェットランドやチェヴィオットなどは産地での区分けが代表的ながら、Ginger Tweedは正に色による区分けですね。

格好良すぎますので是非皆様にもご覧いただきましょう。
貴殿もきっと着たくなってしまうかも知れませんよ!

















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・・・・・吉田茂さんの側近としてご活躍された白洲次郎さんの 3P-SPORTS SUITS。
1934年 ロンドンのテトリー&バトラーというテーラーで誂えられたそうです。
確固たるスタイルを持たれた氏は本当に魅力的で格好良く、男が男に惚れてしまうような日本男児でした。

正にジンジャー、大胆に表現されたダイナゴナルはハリスツィードでしょうか。
高めな2釦に見えますが、パドックカットかも知れません。
ウエストコートはカラーレスでクラシックな6釦5掛け、トラウザースはプラスフォワーズです。

カントリージェントルマンに憧れ
こんなツィードが着たい、、、ずっと思い描いていたものです。

















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・・・・・ロンドンにある夢の宝箱みたいな “THE VINTAGE SHOWROOM” は所謂古着屋さんなのですが、その枠に留めるにはいささか狭さをも感じさせる程の名店です。
希少、貴重すぎるVINTAGEばかり、、、圧巻の品揃えであるその名店は博物館の様です。
同店のコレクションは有難くも書籍化され、リアルから学ぶ大いなる機会を与えてくれています。
(コチラは第二弾目、貴重な日本語訳バージョンです。)

 この奇跡な一着であるGinger Tweedはヴィンテージであって新品でもあるBESPOKE SUITSだそうです。

1939/11/14 ロンドンのとあるテーラーで仕立て上がりました。
実はこのスーツを頼んだ注文主は二か月前に勃発したWW2により徴兵され、そのまま引き取りに来る事が出来なかったそうです、、、。


ジンジャーのハリスツィードは大好きなヘリンボーン。
ピークドラペルのパドックカット、ウエストコートは5釦全掛けスタイルで前中心にはアルバートチェーンホールが縦に開けられていますよ。
ゆったりとしたハイライズなトラウザースはとても優雅でエレガントです。
 当時のリアルなカットが冴えわたり素晴らしく最高のジンジャーツィード スポーツスーツです。




















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・・・・・ウインザー公のワードローブにもGinger Tweed がありますよ。
これまたパドックカットですね!
生地もダイナゴナルと 白洲次郎さんのスーツに似ています。

目を引くオレンジ味強きその色は やはり独特の存在感があります。


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・・・・・北郷 真澄さんが運営されるヴィンテージスーツを専門に扱う “NORTHLAND CLOTHES”という素敵なオンラインストアがあります。
これまた正にお宝の山であり、サイトを見ているだけで眼福なひと時を過ごせるのです!
その貴重すぎる沢山のVINTAGE SUITSの中にも結構なGinger Tweedを垣間見る事が出来ます。
北郷さんに御許しを得て商品の写真をお借りしましたのでご覧いただきましょう。


 この逸品は1930年代製 イギリスで仕立てられたスポーツジャケットです。
とにかく美しい、、、博識な氏の解説も分かりやすく、本当にお好きである事が分かります!
北郷さんのコメントを少しだけご紹介しますね!


『 男らしさの象徴である肩、胸にゆとりを持たせ、それを強調する為にグッと絞られたウエスト。
この特徴的なシルエットはイングリッシュドレープと呼ばれ、製法が確立されたばかりの1930年代〜40年代の物は現代のそれと比較するとより顕著でとても美しい曲線を描いています。
コチラの一着はおそらく1930年代中期〜後期頃の物で、正に全盛期といった素晴らしいウエストシェイプが目を引きます。
 更に後年ではあまり見られない古い仕様が随所に見受けられ、中でも配置間隔の狭い3ボタン・・・・・・・』


オタクにはオタクが分かります(笑)!

細くてシャープな胸のウエルトポケット、ゴージラインの角度や位置、これはお身体にも準じますが、ゴージラインは襟ぐり線でもあります。
高すぎず、低すぎない、これがクラシックです。

本返りラペルの衿幅、詰まった3釦で打ち合いは深め、体系的差は勿論ありますが胸部と共に前幅広く脇に配置される腰ポケットは2ダーツの止まり位置で そのボリュームを一身に受け、丸く弧を描き 腰骨を優雅にホールドします。
直線的でありながらも緩やかなカーブと共にコンパクトなRのフロントカット、目を引くエレガントなシェイプのウエスト、緩やかな くの字 で前降りな袖、、、、、とにかく全盛りな当時の一着は見本の様でもあり、それが ジンジャーブラウンのヘリンボーンで!
 あれ、気付けばコレって、、、。


特徴を書けば書くほどに 昨今見受けられるテーラードとはまずカット(型紙)が全然違います。
もう今の時代はTAILORでさえ上着は3面カットばかりで色気に掛ける、、、つまらないですよね、北郷さん!


この完成された揺るぎない究極の美、当時のカット、仕立ては常に私の脳裏にあります。




















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・・・・・これも素敵ですね、、、惚れ惚れします。
赤味が強めなジンジャーブラウン。

この逸品ですが、本来は三つ釦仕立てらしのですが 後付けで胸部にホールと釦を足して強引に4釦風アレンジが施されているそうです。



NORTHLAND CLOTHESさんのお店は勿論ツィードだけではありません、沢山の眼福なVINTAGE SUITSをご覧頂けますので お好きな方は是非ご覧になってみて下さい!


















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・・・・・英国にて2006年に設立された やはりオンラインのヴィンテージショップであり、イギリスものを中心に揃えられた膨大な物量はフォーマルからスポーツまで多岐に渡ります。
名店 “SAVVY ROW”  ネーミングさえチャーミングですね!

このGinger Tweedはよりスポーティーにパッチ&フラップポケット、革バスケット釦が良いアクセントですね。

このお店さんは日本への発送も大丈夫そうなのでお勧めです!
ご興味があれば是非覗かれてみて下さい。



 如何でしょう、一部ですがこれだけリアルな現物があるのですから当時のイラストだって、、、。
ジンジャーブラウンの色範疇という事で見てみましょう!













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・・・・・沢山ありますよね、まぁ各イラストの中にはウーステッドもありそうですが。
Ginger Tweed はブラウン範疇の中で赤味、オレンジ味が感じられるかどうかが決め手です。


















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・・・・・当店在庫のシェットランドツィードより、ジンジャーらしいジンジャー色。
温もりを感じますよね、間違いなく格好良い、、、、。


では また続編を書かせて頂きますね。




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今年も残り少なくなりましたが
当店は 12月28日(日)が最終営業日となり
年明け 1月4日(日)よりの営業スタートとなります。


ギリギリまで 皆様のお越しを心よりお待ちしておりますので
何卒よろしくお願い申し上げます。

今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。








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2025年04月08日

【 BLACK LOUNGE SUITS B 】





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今年の桜も満開を迎えましたが 天候に恵まれず花冷え続きでしたね。
4日の金曜日にはやっと晴れ、水分をタップリと吸ったであろう桜も活き活きと喜んでいるかのようです。


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さて、4月に入り 新年度が始まりました。
昨日の月曜日には入学式を行う学校も多かったようですが、校長先生はいまでもモーニングドレス(コート)を着用されておりますでしょうか。
 街には初々しいフレッシャーズな方々が着慣れぬダークスーツに身を包み、とても新鮮な気持ちになり応援したくなります。


そんな新年度の始まりはやはり身を引き締め フォーマルなお話からスタートしたいと思います。























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・・・・・フォーマル含めクラシックな装いだとしても時代と共に移り変わるものであり、頂に君臨していたフロックコート(左側)の退任後は DAY と EVENING に分かれた装いになりました。

DAY FORMALではモーニングドレス(コート)が、EVENING FORMALではイブニングドレス(テールコート)が現代の正礼装としてその役割を担います。

≪ 因みに、モーニングコートは別名 カッタウェイ・フロックコート(CUT AWAY FROCK COAT)とも言われ、コートの前裾を乗馬の為に丸く切り落とした(CUTAWAY)のが発端となります。フロックコートたる大きな特徴として上下を分断するウエストシームが同じくありますね。≫


 それら正礼装に対し、DAYは『BLACK LOUNGE SUITS』、EVENINGは『DINNER SUITS』が準礼装となります。
少し前にDINNER JACKETの歴史にも触れましたが、尻尾を切ってより寛ぎやすきラウンジ型の上着へと テールコートの上着のみ着替えた事が発端でした。

これはDAY FORMALでも同じであり、BLACK LOUNGE はモーニングコートを脱ぎ、ラウンジジャケットに着替えた感じですから 合わせるアイテム含めルール的な事はほぼ同じとなります。


http://dittos.seesaa.net/article/500881048.html
【 BLACK LOUNGE SUITS 】













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・・・・・現代におけるスーツのバリエーションは多岐に渡り、ビジネスからタウン、リゾート、カントリーなど素材やスタイル含め様々に発展・展開が広がりました。
 これと同じように 昔はモーニングコート自体が普段着であった時代には 現代のスーツ同様 ビジネスモーニングやハンティングモーニングなど多くの展開がありました。
皆様がイメージされるモーニングドレスは基本ブラックであり、シングル型でピークドラペルの一つ釦が頭に浮かぶ事でしょうか。

ですが当時は生地もそのシチュエーションに見合ったものがセレクトされますし、ノチッチドラペルやフロント釦も2つや3つなどもあり、フラップを付けた腰ポケットを携え、そしてチケットポケットを加えられたスタイルもありました。

畏まったフォーマル的な要素であれば基本はブラック、そしてそれに準じたダークカラーが用いられます。
 上記イラストの紳士は明らかにチャコールグレーのモーニングドレス(カッタウェイフロックコート)であり、タイやトップハットのブラックと比べれば歴然ですね。
このモーニングコートも明らかに一つ釦ではありません。













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・・・・・ウインザー朝の初代君主でもある ジョージ5世は、エドワード8世(後のウインザー公)と後のジョージ6世の父君で御座います。

フレンチカフスのウイングカラーにクラヴァットはピンで押さえ、上着に共地であるウエストコートは襟付きで意図的に確りとのぞかせたスリップも見受けられます。

シングル型の上着はノッチドラペルでVゾーンは狭く、確定は出来ませんが三つ釦の様です。
トラウザースはストライプであり、これが主流でありつつ 無地や小格子柄なども合わされていました。


これがモーニングコートを脱ぎ捨て、ある意味では日常的で少しだけ砕けた装いとなるポジションになったと言えます。
ですがその当時の普段着たる BLACK LOUNGE が格上げされ、現代では準礼装までポジションが上がったという事になります。

基本的なコーデはモーニングドレスに同じですが、トップハットは合わせません。














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・・・・・分かりやすく解釈され、このベーシックなシングル型ノッチドラペルの三つ釦、ウエストコートは勿論上着に共地、ストライプド トラウザースを合わせます。
インナーはターンバックカラーのシャツに結び下げタイですね。

上のジョージ5世に同じく、ノッチドラペルで2釦や3釦などのデザインは
おそらくイラストでご覧頂いたチャコールグレーのカッタウェイフロックの様な日常的に着用されていたデザインの裾を切り落としてラウンジ型にしたという流れなのではないかと思われます。

この紳士の裾口を見て下さい、ターンナップボトム(TURN UP)で仕上げられていますが
ブラックラウンジがより日常的な装いであるという見方も出来ますね。
 因みに、裾の折り返しをTURN UP、上着袖口の折り返しはTURN BACK とされますが、同じく折り返えされた仕様を指します。














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・・・・・第61・63代首相
W.チャーチル氏はアイコン的にも語れるドット柄のボウタイは有名ですが、ブラックラウンジもこよなく愛用されていた御方でした。













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・・・・・第66代首相を務められたA.ダグラス-ヒューム氏。
ブラックラウンジは政治家から弁護士など信用を重んじるお堅い職業の方々には特に親しみ深いスタイルでありました。













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・・・・・ブラックラウンジはモーニングドレス(コート)の尻尾を切落ちした型となる訳ですが、そのモーニングのバリエーションにもエッジをパイピング仕様で誂えられたデザインもあり、エドワード8世や現英国王もこのモーニングを愛用されています。

ブラックラウンジはモーニングドレスの子孫ですから J.パトゥ氏が着用する継承されたパイピングエッジのブラックラウンジも存在しておりました。
正に親子の関係ですね。














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・・・・・やがて時代は進み、モーニングドレスのフロントは1釦に落ち着き始め、着こなす合わせにも変化が訪れてまいります。
シャツの襟は一枚衿から折り返す2枚衿(ターンダウンカラー)も合わされるようになり、ウエストコートは共地だけではなく色物も(シーンにより)合わせられるようになって参ります。

DOVE GREY(鳩灰色)やBUFF(黄褐色)はメジャーながら、ブルーやピンクなどもあしらわれる様になります。

因みに、左側紳士のトラウザースは縞柄ではなく小格子柄ですね!
右の紳士は正にBUFFのウエストコート、ラペルはノッチのモーニングドレスです。















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・・・・・他にもアイボリーやクリームなどのウエストコートも欠かせませんが、クレリックシャツも合わされるようになって参ります。

では この辺りで大体の流れをつかんで頂きましたので、その流れを汲みつつ 実際に着用してみましょう!


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・・・・・私の大好きなチャコールグレーで仕立てられた何の変哲もないベーシックでクラシックな三つ揃いダークスーツです。

シングル型の三つ釦、ノッチドラペルの上着には、ダブル型の衿付きウエストコート、フォーマルも意識し取り外し式のスリップが付いています。

限りなく黒に近いグレー、私にとっては『 BLACKではない 』という事がミソです!
 このスーツが応用次第でポジションをよりフォーマルへ上げるという事になります。


http://dittos.seesaa.net/article/501579971.html
【 BLACK LOUNGE SUITS A 】













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・・・・・ストライプド ドレストラウザース
シンプルな縞柄と比べデザインされた紐(コード)の様な縞柄が特徴であり、コードストライプと呼ばれます。

モーニングドレスやブラックラウンジに合わせるトラウザースは コレが一番生き延びたとも言えますが、無地からシンプルな縞柄、そして小格子まで合わされます。
 このコードストストライプだけでも相当なバリエーションがあるのですが、今では冠婚葬祭事でみると それら縞柄のなかでも色のトーン含め 向き・不向きがあるとされます。










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・・・・・敢えて古な雰囲気を匂わせドレッシーに!









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・・・・・ウイングカラーにはシャンパン色のクラヴァットを鹿さんのピンで!
このクラヴァットは大変お世話になっておりますN様よりロンドンのお土産として頂戴致しまて私の大切ななお宝の一つで御座います‼









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・・・・・Vゾーンのスリップが分かるでしょうか。
足元はスパッツもね!


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・・・・・名探偵もスパッツを!
こちらも色々と歴史がありますが、今回は割愛します。
フォーマル的に捉えられていますが、名探偵の様に普段よりスーツへも合わせて使用されていました。
















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・・・・・G.クーパー氏のブラックラウンジ、なにを着ても素敵でお似合いであり
モーニングドレスからの系譜を感じさせてくれますね。
ノッチドラペルで共地のウエストコート、このスタイルは初期であり 次第にピークドラペルの人気が広まりつつ、インナーもモーニングドレスの着こなしに準じ変わってきたわけです。











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・・・・・モーニングドレスに合わせるインナーがより色味豊かに変わってきましたので、ストイックなG.クーパー氏の初期スタイルから、ギャング映画には欠かせぬ E.G.ロビンソン氏によるカラーウエストコートでの着こなし。(上着はノッチドラペルですね。)

 これはこれでコントラストが付きますので華やかに見えて別の魅力が御座います。




















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・・・・・インナーはBUFFのウエストコート、ターンダウンカラーのクレリックシャツにしてダービータイ(結び下げタイ)はドット柄、スパッツは外してコッテリな匂いもやや薄め(笑)。


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http://dittos.seesaa.net/article/504172813.html
【 LINEN SUITS 】


・・・・・このBUFF:リネンスーツは、こんな使い方も考慮に入れ この色を選んでいます。
勿論 単品で誂えられても良いでしょう。











如何でしょうか、なかなか普段では使い辛いスタイルかも知れませんが
親しみやすいダークスーツやリネンのスーツ、誂え足すアイテムにより それら愛着のあるスーツ達が幅を広げてスタイルを(装いを)楽しませてくれるのです。
 これらも誂えならではでもあり、全てにおいてMY SIZE、そしてそれぞれアイテムの設計思想が伴いつつ アイテム同士の筋が通っているからこそ調和がとれ まとまるのです。


もう一つ、一般的には生涯で数回の着用の為になかなかモーニングドレスコートを誂えるのには躊躇してしまう方々もおられるでしょう。
それこそカジュアル化が進んでいるのであればブラックラウンジなら飛躍的に着用頻度は増えますので誂え甲斐もあるのではないでしょうか。
今回と同じ様に ベースはチャコールグレーのベーシックな三つ揃いであり、勿論ダブルブレストでも良いのです。
 スペアトラウザースを誂え足す気分でストライプド ドレストラーザースを加え、計4P-SUITSとなりますね。



では最後にエレガントなお二人の素敵なブラックラウンジスーツをご覧いただきましょう。
















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・・・・・オーストラリア生まれの映画俳優 R.コルテス氏。
クラシックな水玉のタイ、改めて汎用性の高さを感じられるタイですよね。
上着はピークドラペルの1釦へと見慣れた今風なドレス感が出てきているのが分かります。













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・・・・・第64代首相 A.イーデン氏。

お二人共に シングルブレストのピークドラペル、フロント釦は一つでVゾーンも深めですね。

( A.イーデン氏はもう少しお若い頃にはシングル型ノッチドラペル 3釦のブラックラウンジを着用している写真があります。 故にこのピークドラペルはその後の誂えではないかと推測されます。)

ピークドラペル型のデザインは30〜40年代辺りに人気が上がりました。
 服飾の教科書が仮にあれば、現代の認識における準礼装の典型的なデザインでしょう。
ではノッチドラペルは準礼装ではないのか、、、そんなことは全く無いですね!
古い時代に遡ればノッチドラペルの方が多く、釦数も多く、歴史が写真で立証していますね。

ブラックラウンジスーツというのはポジションを指しており、生地色も黒に限定ではありませんし、例外は有れど 相応するアイテムとのコーデにより確立されるスタイルであるという事です。
 この呼称は英国的であり、ディレクターズスーツなる和製英語から、タキシードに同じく米英語ではストローラーと呼ばれ、それぞれがDAY FORMALにおける準制服を指します。


クラシックとはある意味生き物であり、時代の経過によって少しずつ変化するものです。
また 例えばチェスターフィールドコートは、、、ポロコートは、、、
理解しやすく定義付けが好きな日本人ですが、こうやってみると一概に定義するのはなかなか厳しいのですね。

 されど日本のチェスターコート⁉たる使い方は雑過ぎるとは思いますが、、、(汗)。

むしろ学べば学ぶほど程に定義するのは難しいのですから情報溢れるこの時代なので 私含め注意が必要です。








ではこの辺でお開きとさせて頂きます。
そろそろ気温も上がって参りますので本格的に春の装いへとスイッチですね。
 思う存分 テーラードを、装いを楽しみましょう。


今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。






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