
・・・・・哀愁漂う あの名曲「愛のテーマ」 が聞こえてくるようです。
エレガントで威厳と共に色気さえ感じさせるダークスーツの着こなし。
装いのもたらす効果と意味を良く理解されている方々でもありましょう。
ピンク色のネクタイ、
皆様のワードローブには御座いますでしょうか。

・・・・・色だけですが、、、極めてエレガントなドンへのオマージュも込めて。
今回の新作タイより。
白く見えるチーフ、実はかなり淡いサーモンピンクのコットンチーフと共に。
・・・・・10月を目前に 厳しかった夏の暑さもやっと陰りをみせ、少しずつ秋を感じられるようになって参りました。
ようやく衣替えの時期を迎えようという頃では御座いますが、皆様におかれましてはお変わり御座いませんでしょうか。
季節の変わり目です、どうかご体調には十分にお気を付け下さいませ。
さて、やっと新作のタイをご紹介させて頂く事が出来ます。
此度で24度目の展開とはなりますが、また御世話になっていた工房さんが幕を閉じる事となり、新たな工房さんでお願いする運びとなりました。
日本だけではありませんが、モノ作りの現場は高齢化や継承者、後継者不足によりどんどん無くなってきており、特にネクタイ製造は厳しさを増すばかりです。
新たな工房さんでの初コレクション、、、実は過去一の出来栄えで御座います!
どの工房さんでもプロの技ですから高次元な品質である事は前提に、今回の工房さんは今までで一番 私の希望する品質で仕立てて下さる高度な技術をお持ちであり、仕立て上がりを心待ちにしておりました。
美しい仕上がりな分⁉ 対価は軽く倍以上でもあり、逆にそうで無ければ存続できない、もしくは現代における相場という事なのかも知れません。
日本の手仕事による価値はもっともっと高く評価してあげられるようでなければ衰退は一層拍車が掛かってしまうでしょう。
ネクタイというアイテムが活躍する場を減らしつつある昨今、紳士の装いには必要不可欠なアイテムでもあります。
皆様におかれましては応援も含めて美しく質の高い手作りのクラシックタイを締め、装いを存分にご堪能して頂けましたら何よりの幸いに御座います。
では早速 素晴らしいコレクションをご覧頂きましょう。

DAVID EVANS & CO
(ADAMLEY)
Printed in ENGLAND
・・・・・150年以上の歴史を持つ同社のシルクプリント。
ナポリではあのE.MARINELLAも同社のプリント地は欠かせません。
この度は全12種も御座いますので、カテゴリー別にてご覧頂きましょう。

・・・・・クラシックな小紋、そしてドット。
間違いなき、正に同社の真骨頂たるシリーズです。
膨大なアーカイブより抜粋の上、美味しい所だけ少しずつ!

・・・・・これまた英国らしい、、、、クセのあるコッテリ感がそそります。
ボタニカルシリーズより、花柄、そしてペイズリーです。
見ているだけでワクワクしてしまいます。
それにしても素晴らしい!

・・・・・残るはファンシーなシリーズ、トップバッターはプリント地での格子柄。
正にスポーティーなエッセンスと共に清涼感もありますね。

・・・・・ローズピンクが本当に素敵、、、モチーフは何に見えますか⁉
エリザベス女王もこよなく愛したコーギー君であり、これまたピンクに合うパープルで。
このローズピンク、派手と思わず是非お試しください!
きっとお気に入りになる筈ですよ。

・・・・・インパクト絶大でパンチ力も抜群な逸品、えぐいベースの色味は鮮やかな ピーコックブルー。
サイズ様々な彩あるモチーフがとても賑やかです。
なんか一部モチーフはLVっぽい(笑)、村上隆さんの元気なアートにも通ずるようなパワーがありますね。
これまたマニアックでサイケな、、、、
こんなどこを探しても売っていないようなタイを激渋なクラシックスタイルに合わせて締めてしまう余裕と遊び心を持って頂きたいと選ばせて頂いております!

・・・・・変わらぬ同社のネームはグリーン、そして四方手まつり縫いをご覧下さい。


・・・・・これです、コレなのです。
手巻きロール・手まつり縫い始末はスカーフやチーフでお馴染みですね。
ネクタイも元祖は同じ、この始末による裏無し一重仕立てが望ましく 昔ながらにあるべき姿でもあります。
タイの工房さんでは効率優先含め 裏有りで縫い返す仕様が多い為、この様に手巻き、手縫い始末になれたところは少ないと言えます。
故に手巻きというより 出来る限り細く畳んで手まつり縫い といった感じが多いのですね。
勿論それが悪い訳ではなく、手間や工程は同じです。
ですがこの様に細くピリッと巻けると まるで爪楊枝が入っているようですね!
このウエルトな立体感と共にエッジにハリが出てとても美しく大剣を魅せてくれるのです。
これは本当に上手い! 思わず感激してしまった次第です。
【 全長 】 約135p
ハイライズなトラウザースに合わせ 比較的に短めです。
(バイアス裁断なので使用していれば多少は伸びます。)
一般的なレングスは150p前後であり、日本人には少々長めでしょう。
高身長や首のお太い方は小剣側のレングス調整で大剣側重視に結んで下さい。
【 大剣 】 9.5p幅
日本国内では何故かいつまでも大剣幅の狭い物ばかり、、、
欧州では9.5p幅が標準的であり、日本でのインポートタイは敢えて大剣幅を細く指定の上 別注されているタイも御座います。
ある程度はその時代の上着ラペル幅に連動していると調和がとれると言えますが、クラシックな上着のラペルは 大抵この位になります。
そして大剣の幅だけではなく、タイにもシルエットがありますので そんな所も含め 結んだときの美しさを最優先に。
【 芯地 】
天然素材に拘り、2種の芯地で構成させています。
結びやすさと程好いボリューム感は前提に、イタリアに良くあるタイよりは薄く感じられるでしょう。
英国のVINTAGE TIEなどは驚くほどペラペラですね!
ドンの時代はさておき、今ではイタリアはほぼウエストコートを着用しないのでタイにはボリュウームが欲しい、ですがピタッとフィットさせるウエストコート内に そのボリュームは過剰です。
シャツやタイ、ブレイシーズなどの周辺アイテムは上物(重衣料)に全て連動と調和が考えられているべきなのです。
だからこそ、、、
当店でも細々とシャツやタイ、ブレイシーズを企画・展開しているのですね!
また前置きが長くなりました、、、
では個別紹介に参りましょう。


【 A 】
・・・・・美しき爽やかな アイスブルー。
品のある小さな小紋はゆったり密度、オレンジが効いていますね。


【 B 】
・・・・・オリーブグリーン はもはや鉄板です。
日本人には馴染み薄なグリーン、小さなネクタイなら付き合いやすいでしょう。
御愛用経験者の方々は魅力を知っていますから トーンや柄違いでも集めたくなりますよね。


【 C 】
・・・・・ボルドーも欠かせぬ色です。
赤いパワータイとは全く違い、品もあって落ち着いた中に静かなる情熱を感じさせてくれる事でしょう。
ネイビーやグレーには頗る合いますよね。


【 D 】
・・・・・個人的には惹かれてやまぬ ダックブルー。
鴨の羽に由来する緑みがかった明るいブルーです。
この絶妙な中間色、誰もが進んで選ばぬ色、だからこそ魅力的で可能性に満ちている!
額(スーツなど上物)はクラシックでベーシック、だからこそ限られたVゾーンでささやかな個性と演出をお楽しみ下さい。


【 E 】
・・・・・ネイビーベースに小さなドットタイ、ソリッドの次に手に入れるべきタイです。
一応ピンドット範疇ですね、これはエレガント度合いの高いタイでありビジネスシーンでも欠かせません。
実は小さな捻りもありまして、、、ピンドットはライトパープルなのです!


【 F 】
・・・・・ダークネイビー地に確りとした主張の有る小紋タイ。
花柄ベースですが、勲章の様にも見えますね。
勇ましく堂々としており、キリっとしてやる気に満ちたVゾーンをお約束致します。


・・・・・次はボタニカルシリーズの登場です。

【 G 】
・・・・・歴史と伝統のあるクラシックなペイズリー柄。
この独特なデザイン、原形は草木であり花がモチーフです。
柄のサイズがとても大きくキャンバスに収まりませんね。
英国デザイナーはよくBIG柄にしますよね(笑)。
迫力もあり小さなVゾーンでは収まりきらぬスケール、そんな広き心内をもメッセージに込めたコーデもありでは⁉
こういうのが大好物でして!


【 H 】
・・・・・正に欧州、イギリスらしさを感じさせてくれるタッチであり配色です。
これはビジネスというよりタウンやカントリーなスタイルに合わせたいですよね。
例えば今期お勧め地でご紹介した VINATAGE HIELD BROS:グラスグリーン のスーツなんて完璧なマッチングでしょう。
ツィードなどのカントリースタイルにも是非合わせて頂く為のタイです!
なんか芸術家的な感じすら、、、。


【 I 】
・・・・・先の色違いです。
トーンがブルー、ネイビー系でまとめられていますので こちらはシーンを選ばずに愛用出来ます。
強いての拘りは、、、合わせるシャツはポプリンではなく刷毛目(END ON END)で!
その心は⁉ 店頭にて。


・・・・・最後はファンシー系で締めくくりますよ。

【 J 】
・・・・・これ、別にファンシー枠ではありませんが 一般的には派手かと、、、。
ローズピンクとパープルの同系色な相性は抜群のセンス、英国好きな御方にはコーギー君の意味たるや 込められたコーデに自己満も!
これは是非お試し頂きたい、、、
日本男児、もっと色を楽しむべきです!


【 K 】
・・・・・今回コレクションの中で一番スポーティーですね。
色味からどちらかと言えば春夏系を感じさせますが、今期お勧め地で言えば、、、
STANDEVEN:SUMMER DONEGAL のスーツにはベタですが抜群の相性です。
スポーツ=ブレザー(シングルブレスト)という事でブレザーにも!


【 L 】
・・・・・今回コレクションの中で一番派手であり、一番売れなさそうでもありますね(笑)。
どんなシーンで、どんなコーデで合わせれば、、、、そんなお声が聞こえてきそうです(汗)。
こんなにもマニアックで個性強きタイこそ、自分のスタイルに落とし込む遣り甲斐を感じさせないでしょうか!
確かにシーンを選ぶのは当然ながらも、大人の遊び心を失ってはなりません。
リネンのスーツに合わせるのであれば全然イケてる範疇ながら、
もし敢えてダークスーツで合わせるなれば シャツもダークトーンを選んでみて下さい。
タイ以外はベーシックで控えめですからシャツを濃くすると更にタイが引き立ちますね。
タイを更に誇張させ主役に立ててしまう事で派手さに説得力と熟し加減が出つつ、そこから会話も生まれるかも知れません!
目立つ、派手、であれば より目立たせてしまう事で手綱を引く、というパターンも。
装いをもっと楽しんで参りましょう!
世間では売っていない物こそ価値や面白みを見出すのです(笑)。
大人になれば 甘さや辛さだけではなく、渋味やエグ味さえも美味しく感じられるものです。

・・・・・では個性強めなタイも含め 試着してみますよ!







・・・・・如何でしたでしょうか、、、長かったですよね、お付き合い誠に有難う御座いました。
ネクタイは単なる小物アイテムであり、単体で見る楽しさもあります。
しかしコーディネートして自分自身で着こなす事こそ装いでもあり、そこに秘めたるメッセージさえ込められるのです。
敢えて締められる真っ赤なパワータイがあれば、落ち着いたブルーのタイがもたらす意味と印象。
政治の世界では装いさえ戦略であり、それだけ周りの方々へ印象を与える事が出来ます。
ノータイが幅を利かす昨今、とても残念であり勿体無いとさえ思います。
スーツに限らず テーラードクロージングにネクタイは必要なアイテムでもあります。
当BLOGをご覧下さる多くの皆様は同感して下さるかも知れません。
魅力的な装いで かつ楽しんでおられれば周りの方々もハッピーな気持ちと共に良い刺激にもなりましょう。
衣食住の『衣』を存分に楽しまなければ人生勿体無いです。
素敵な装いを魅力的なネクタイと共に、、、お仕立てになられたスーツやジャケットの可能性を見出し、活かして頂けましたら幸いで御座います。
どうか此度のコレクションと共に、引き続き宜しくお願い申し上げます。

● 今回の新作タイですが、種類も多く 分納となっております。
店頭では9/27デビューであり、お陰さ様により既に少し減っております。
次ロット(完納)のお仕立て上がり分は 10月中旬頃 との予定であり、初回ロット分の在庫が無くなり次第 次のロットをお待ち頂く可能性が御座います。
ご了承頂けます様 宜しくお願い申し上げます。
・・・・・御来店の難しい方々におかれましては 御発送も喜んでご対応させて頂きます。
お支払いはお振り込みか、オンラインでのクレジットカード決済も可能です。
どうかお気軽に電話でも、メールでも、HP問い合わせ などでご連絡頂ければと思います。
そんなに多くはお作りしておりませんので、「これは!」と思われるタイが御座いましたらご予約をお勧め申し上げます。
では重ね重ね恐縮ながら 改めて宜しくお願い申し上げます。
































