2026年03月10日

【 COCKTAIL COLLECTION:T様のご注文 】





 皆様 こんにちは。
3月、そして4月と 卒業や新しい出会いなど人生の節目となる行事の多い季節ですね。

様々な式典から 親睦会のような顔合わせなど小さな集いもありましょう。
フォーマルな場には相応しいフォーマルウェアがある訳ですが、そんな式典やパーティーには格式がありますが、もっと身近でカジュアルなカクテルパーティーやガーデンパーティーだってありますね。

 そんな様々なオケージョンに対し、然るべきフォーマルなブラックタイだけではなく
もう少し砕き、更にカクテルのように彩も増やす事で もっとお気軽にパーティーウェアを装いとして楽しんで頂きたい。
 そんな気持ちを感じさせてくれるコレクションを あのFOX BROS:D.コルドー氏が発表したのが COCKTAIL COLLECTION でした。

http://dittos.seesaa.net/article/505786772.html
【 Fox Bros:COCKTAIL COLLECTION 】





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・・・・・ブラックウオッチに側章が付けられたドレストラウザース、本当にお洒落で素敵な方ですね。

このシリーズではヘビーウエイトなバラシアがブラック以外にも展開されており、色味のバリエーションも豊富に揃えられています。













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・・・・・なんとも言えぬ魅力を感じた この色、この生地。
経糸にブラック、緯糸にダークグリーンで交織され、限りなく黒に近い 濃くて深いグリーン、、、日本語では『 黒緑 』なる色がありますが、ここまで濃い色を英国では何て呼んでいるのでしょう。
 ネイビーで例えるとミッドナイトブルー にあたり、室内では黒よりも黒く見える色として生み出されたフォーマルな色です。
ミッドナイトグリーン、正に光も通さぬような深い森での真夜中、、、そんなに濃くて深く、美しい色です。

ウエイトは 600/630g とかなりへビーで打ち込みも確りしており、迫力があって もう見るからにエレガントな服に生まれ変わる事でしょう。
これ、合わせるは きっとブラックウオッチを意識されていますよね!
















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・・・・・いつも大変な御贔屓を頂戴しております T様も同じ様に心を射抜かれてしまったようです!
この生地で上着を、下物はこの色味を尊重すれば やはりブラックウオッチ系のタータンを合わせたくなりますよね。

タータンにはクラン(一族・氏族)を表す『クラン・タータン』やディストリクト(地区・地域)を表す『ディストリクト・タータン』、そして『ロイヤル・タータン』や『ミリタリー・タータン』などかなり多岐に渡り分類されています。


FOX社のカクテルコレクションにもタータンはラインナップされていますが、他にも本場ですから もっと充実したコレクションもご覧頂きました。

「折角なので時間を掛けてタータンを選びたい。」

私がお見せしたタータンコレクションが膨大すぎ、、、後ほど上着の進行に追っかけでご注文される事になりました。















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・・・・・R.ヴァレンティノ氏がお好きなT様は 20年代の風味を感じさせてくれるカットでのエレガントなシングル・ピークドラペルでご注文下さりました。

これから この黒緑なる独特な濃い色味が写真で登場致しますが
実物はもっともっと濃くて深い色味となりますので、どうかそれを念頭にご覧頂ければと思います。

マットで菱形の独特なツブツブ感が特徴的なバラシアはフォーマル地としても不朽の定番生地として君臨し続けています。
 交織なので見る角度によっても色のトーンは深くも浅くも変わり、ブラックには無い妖艶な魅力を放ちます。


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・・・・・上着のみの仮縫いとなります。
まだまだ寒かったこの日の出で立ちは、P&H:HARTWISTの三つ揃いをバラしてフランネルのトラウザースと!

シャープで洗練されたラペルは敢えて鈍い角度なピークド。
今回の上着はフォーマルに振り過ぎない為にラペルの拝絹は掛けず 共地返しとされております。

一つ釦のカッタウェイが凄く上品です。
フラップは付けず 小さなところではディナージャケットの系譜を尊重します。


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・・・・・この仮縫いで御来店頂いた日、改めてトラウザース地を決めて頂きました。

Huddersfield もう産地そのままのネーミング、このメーカはロイヤルワラントを持つ「Hardy Minnis」や「Martin Sons&Co」「Hunt&Winterbotham」が属す英国最大級の生地サプライヤーです。
昔は軍服地も供給していた歴史もあり、もう凄い所なのですよ。



『タータン』と言えば誰しもがイメージ出来ますが、認識せずに初めて見にしたのは多分マフラーだったのかも知れません。
タータンという呼称には既に格子柄の意も含まれている為、実はタータンチェックとはおかしな和製英語でもあるのです。

タータンは歴史と文化そのものであり、ブラックウオッチだけ見ても沢山種類がありますよ。
 これは迷いますよね!


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= Douglas Green =




 お選びになられた生地、これはスコットランドのハイランド地方に起源を持つ氏族タータン(クラン・タータン)です。
14世紀から15世紀にかけて相当な権力と影響力をもっていたダグラス一族のタータンとなります。

現代ではファッションアイテムにも使われるようになり
1866年創業の超老舗な日本の傘店でもこのタータンが採用されていますよ。
タータンには Ancient(明るめ)やModem(暗め)などのバリエーションもあり、今回の方はMod側のダークトーンにて!


白の窓枠柄が目を引きますね。尺は多めに用意する必要があります。
ウエイトは 12oz なので約400gの確りウエイト、コシもあって英国地らしい生地です。
















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・・・・・上着に追っかけ注文となったトラウザースはロスタイムを無くすべく 仮縫いを省いて即縫で仕上げる事になりました。
 いつものデザインにいつもの仕様、体系も長きに渡り維持されており 安心して託して頂きました。

素晴らしい存在感と共に、とにかく発色が美しい、、、。
2-プリーツのゆったりシルエットですからクセ取りも軽めで十分、裾上げの強めな傾斜も格子なので分かりやすいですね!


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・・・・・尻ポケットのフラップもバッチリ柄合わせ、気付かれないであろう天狗や前立てなどのパーツ類も横柄合わせで自然に繋がり、更に気付かれぬであろう脇ポケット内の口布や向布でさえも合わせてあります。
 むしろここまで白縞が強いと合っていて当たり前に見え、合わせていないと相当の違和感と共に目立つ事でしょう。
誂えならではの贅沢な裁ち合わせです!


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・・・・・さて、これで上下共に仕立て上がり、T様のご来店をお待ちしております。
















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・・・・・ACORN祭り でご注文頂きましたシャツも仕立て上がっております。
下の写真、左側はデニム地、右はエクリュのヘリンボーン地、双方ラウンドカラーでのリクエストでした。
 今頃は重宝して頂いている事と思います、どうも有難う御座いました。


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・・・・・目の覚めるような存在感、美しきドレッシーな配色。
迷われた挙句、最高にエレガントなタータンを選ばれましたね!

仮縫いを省きましたので、スワッチ見本から見染められて初の顔合わせが本日、最終フィッティング確認となりますが、T様もご満悦‼


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・・・・・激渋です、、、凄く素敵でお似合いで御座います。
本当に魅力的な色味、黒緑は何と呼ぶ⁉ とりあえずミッドナイトグリーンで(笑)。

デザインはディナージャケットながらも拝絹を掛けていないのでブレザーテイストにも着用出来ますね、それもお狙いの事でしょう。


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・・・・・共地によるターンバックカフも付け、釦だけはシルクの包み釦を英国より取り寄せました。
ほんのりディナージャケット感!


















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・・・・・T様、口角が上がっていますね、イメージ通りになりましたでしょうか!
フロント釦はリンクボタン付けにしていますので、普段は見えないそんな所もディナージャケットな系譜を。


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どんなコーデで着こなしましょう⁉
お遊び満点に ロイヤルブルーのシャツ、ホワイトベースのポルカドット柄のボウタイなんて如何でしょうか。
コーデのイメージが色々と広がりますね!
シルクシャンタンのウエストコートを足されても素敵です。


 コーデもアイデア次第、この服達なら幅広くセミフォーマルから砕けたプライベートパーティーまで網羅出来ます。
T様は今回で随分とタータンの魅力にはまり、別のタータンを試してみたいとも!



T様、この度も素敵なご注文を誠に有難う御座いました。




















・・・・・如何でしたでしょうか。
今更当たり前ですが、TAILORへの注文はビジネススーツばかりではありません。

皆様の素晴らしい人生に装いという素敵な彩を添えられるよう 全力でご用意させて頂きます。
一つ一つの思い出が その装いにも滲みついて参ります。
 そんな人生を共にする相棒を誂えに 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。
















・・・・・誠に恐縮ながら来週のBLOG更新はお休みとさせて頂きます。

次回は 3月24日(火)の更新を予定しておりますので
どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。









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2026年03月03日

【 TOPCOAT:G様のご注文 】






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・・・・・春の訪れを伝えてくれる梅の花、可愛いですよね。
関東では2月の後半から3月の前半までが見頃ですよ。

3月に入りましたが、春らしく気温含めて安定しないこの頃ですね。
早々に花粉も飛んでいるとの事、、、皆様は大丈夫でしょうか。
























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『 Sporting Topcoats 』



さて、トップコートとは。
日本ではあまり馴染みのない呼称だと思います。
一言で言ってしまえば「軽めなコート」となりますが、俗にいう『スプリングコート』などはその典型となりましょう。

カシミアや重厚なウール地でのオーバーコートは正に防寒着です。
トップコートは生地も軽めでリラックス、日本では合い物コートであり春秋メインとなるポジションと言えます。

上のイラストでは特にゆったりとさせたAラインなカットも。
バサッと楽ちんに着用出来る正にスポーティーなタイプが描かれています。
















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・・・・・カバートコートもトップコート範疇に属すと言えます。
左の紳士は貫通三つ釦でラグランスリーブ、サイズもゆったりとカジュアルなデザインで料理されています。






・・・・・今週は そんなスピリングコートを意識されてご注文下さったG様のトップコートをご紹介させて頂きます。

G様は既にエレガントで王道たるチェスターフィールドコートをお持ちで御座います。
J.Ellis製の最高品質なピュアカシミア、チャコールグレーです。



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胸ポケットを排除されたあたりが また通好みです。
丈は膝まで確りと、そしてシェイプの効いた美しきシルエットこそチェスターフィールドコートたる真骨頂です。


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【 CHESTERFIELD COT:G様のご注文 】



















・・・・・エレガントでクラシックなダークオーバーコートであり、そのポジションはかなりドレッシー寄りです。

今回のリクエストはもっと軽くて春先も楽しめるコート、かつカジュアルに料理して様々なスタイルに合わせられる使い勝手の良いコートが欲しい。
 でもカジュアルに振れ過ぎないように、、、。


素敵ですね、お任せ下さい!


ではどんな生地をご選択されたのでしょうか、実は生地から先に決まっていたのです。
素材が前提に確定していますので、その素材を最大限に活かすべく 調理法を確りと打ち合わせさせて頂きました。

どんな料理へと仕上がるでしょうか⁉
「美味しい!」 と言って頂けるような料理になるよう全力を尽くします。

















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Joshua Ellis


PURE BABY CAMEL

340g




・・・・・肌触りも最高、軽くてシットリ、ベビーですからそりゃ最高に決まっていますね。
340g この生地はジャケット地として企画されている生地です。
風合いを活かすべく打ち込みはやや甘めに ソフトな仕上がりで織られています。

それをコートにしたら そりゃあ軽くてふんわり、でもキャメルの性能で温かさも高性能です。

素晴らしいご選択ですね、ジャケット以上 コート未満 な感じ、カジュアル過ぎない らくちんにも感じられるスポーティなトップコーに仕立て上げますよ。















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・・・・・仮縫いでは裏地がまだ付いていないですから滑りは悪いのですが、とにかく軽いですよね。

軽快で動きやすさも念頭に、着丈は膝小僧が確りと出る膝上丈に設定。
フロント釦は比翼にせず、敢えて貫通にしてスポーティにします。
今回は胸のウエルトポケットをお付けになりました、腰も使い勝手優先にウエルトポケットを採用ですよ。

リックスしたシルエットはAラインやボックスシルエットではなく、
ナチュラルシェイプな加減にしますので胸ダーツは排除、脇ダーツのみでほんのりシェイプを彷彿させる程度に!

勿論インナーには仕立てて頂いたテーラードスーツやジャケット類がベストに収まる事も前提に、写真では見えませんがインナーにはジャケットをご持参頂き その上より着用です。

ベビーキャメル君の優しい色、写真でも伝わるキメ細かな肌、贅沢なトップコートですね。


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・・・・・袖も外して確りと確認です。
この日はカジュアルな装いでの御来店ですが、先にも触れた通り 確りとインナーであるBESPOKEのスーツ(上着)をご持参頂きフィッティングです。

仕立て上がれば着こなしはかなり自由であり、チェスターフィールドコートとは全然違います。

タウンスーツは勿論、ジャケットスタイル、はたまたテーラードな上着無しでリラックスにシャツやニットの上からサラリと羽織るだけでも様になりますので 今は暫しお付き合い願います。
















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・・・・・いよいよお仕立て上がりです!
とても羨ましいコートが出来上がりました。

腰のポケットだけみてもドレッシーに適するもの、スポーティなものとで分かれます。
本当に使う・使いたいポケットにするのであれば ウエルトポケットは良いですよね。
 ポケット内の袋地は 奥行き、深さ、共にタップリと取っていますので心地よい筈です。
デイリーに使われるポケットですから、閂含め確りと作ってありますから安心してご使用くださいませ。




















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・・・・・G様、とてもお似合いで御座います。
丈が短い分、よりスポーティーな印象と共に貫通釦も大いに貢献、カジュアルに振れ過ぎないという事でナチュラルな「ほんのりシェイプ」も上品です。

フロントの打合いは敢えて浅く設定しましたので、見た目も着心地も軽めな印象になりますし、フロントを開けての着用も様になるでしょう。

袖口はシンプルに4釦のワーキングカフにされました。


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・・・・・バックスタイル、実はアクセントに背ベルトをお付けしました。
背を広くとりますので そのままユトリ(運動量)も出て、そのユトリを程好くベルトで絞っています。

敢えてアジャスト釦も付けたので 留め直せばよりウエストシェイプなラインもお楽しみ頂けますよ。


G様にはとてもご満足頂けたようです、直ぐにでもデビューされて下さいませ。
この度も素敵なご注文を頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。


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・・・・・如何でしたでしょうか。
こういったポジションのコートはちょっとしたお出掛けやお散歩などにもサラッと引っ掛けて出かけられますので重宝出来ますよね。


ガラッと対局なポジションのコート、着用ベストシーズンさえ違いますから 季節やスタイルに応じ存分にコートをお楽しみ頂ける事でしょう。
 G様、重ね重ねどうも有難う御座いました。




















・・・・・店頭ではやっと春夏用の生地へと入れ替えました。
実質 3月スタートとなり、、、今年は予定より随分と遅れてしまいました。

お店の生地たちは当然ながらボリューム感が無くなりますので随分とスッキリしましたが、これから来るであろう暖かさ、そして暑さを念頭に涼しく少しでも快適な生地を吟味されて下さい。




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H.Lesser


Golden Bale

WOOL TROPICAL:PINSTRIPE

240g



ペラペラなウールトロピカルはダークネイビー地にクラシックなピンストライプ。
シャツは ACORN の万能なEND ON END でフレンチブルー。
バンカーストライプを たまにはボウタイで!


















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1950 PATTERN:KHAKI BUSH JACKET






【 BUSH JACKETD 】




春夏には欠かせぬアイテムであり、不朽の定番たる名作を復刻した当店オリジナルです。
毎年ですが、、、これは何十年先にも扱っていたいサープラスガーメントです。
 かなり沢山作りましたので まだ全てのサイズが揃います。

売れ残って⁉ SALEで在庫処分、また新しく作れば値段も上がり、、、。
これはそんなファッションアイテムではないので売れ残りとは言いません。
一切の値下げもしない分、値上げもしませんので時が経つほどお得感は出るでしょうか!
 今年も是非 宜しくお願い致します。


インナーにはオープンカラーのスポーツシャツ、今年も早々にご注文が入り始めております。

SPENCE BRYSON:IRISH LINEN

ネイビーのリネンシャツ、首元にはオフホワイトの水玉、ラフな中にもキリっと感!
今期は新たなIRISH LINENのシャツ地も増えておりますので 近々ご紹介しようと思っております。







では 皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
 今週もお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。






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2026年01月27日

【 H.Lesser & Sons:I様のご注文 】





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・・・・・アカデミー賞も受賞した名優ボギー、男らしくて渋く ハードボイルドの象徴的な存在ですね。
氏の身長は173pとされており、俳優さんの中では決して高いとは言えません。

そんな所は少しだけ親近感も、、、それにしてもダークスーツを見事に着こなすエレガントな様は本当に魅力的です。










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・・・・・身体に合った仕立ての良いクラシックな三つ揃い、紳士の魅力を一番引き立てる装いとも言えます。
帽子の被り方から こなれたチーフの指し方に着こなしのご経験値も感じられ、正に学び多き名優さんのお一人です。


皆様、ダークスーツを着用されていますか⁉






 さて、今週はI様初体験となる 1st-BESPOKE SUITS をご紹介させて頂きます。



















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・・・・・I様におかれまして、始めは H.STYLE ORDER の方よりお付き合いが始まりました。
とてもご満足頂き 数着お仕立て頂きましたが、この度 満を持してBESPOKEのステージをお試し頂く事になりました。
 もともとご興味をお持ちでしたし、H.S ORDERで頂戴致しましたご満足度を考えれば 此度ご期待されるお気持ちは更に膨らんで当然です。
確りとステージの違いを感じて頂けます様 全力を尽くします。

先ずはド真ん中で一番頼りになるスーツをお仕立てになられたいとの事、理想的ですね。
ダークネイビーのクラシックな三つ揃い、基本デザイン以外はほぼお任せ頂きました。

 誂えスーツは自己満でもありますが、その究極がBESPOKEです。
この先数十年に渡り人生を共にする相棒です、生地についても満足度の高いものをお選び下さい。
最高の調理を施し、最高の料理へと丹精込めてお仕立て致します。
仮縫い含めお時間は有しますが、それらご体験の全てがBESPOKEでもあり、楽しんでお付き合い頂けましたら幸いです。
















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HENRY LESSER & SONS


11/12 oz

Lightweight


100% WOOL

ABOUT 350g




・・・・・3シーズン範疇のダークネイビーとのご希望、もともと気になられていたヘリンボーン柄で吟味して頂き、間違いなき最高のスーチングをお選び下さりました。

名門 H.Lesser はもう何度も当BLOGでご紹介しておりますので詳しくはそちらを!
私自身も厳選、吟味の上で選んだ生地と同じシリーズ、色柄違いとなります。
 きっと 「コレにしておいて良かった」と思って頂ける事と信じております!


http://dittos.seesaa.net/article/501579971.html
【 BLACKLOUNGE SUITS A 】

















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・・・・・初回の仮縫いにより精度を上げて型紙を引き直し、2回目となる仮縫いからご覧頂きます。

クラシックで優雅な 2-PLEATS にはFOBポケットも携えられました。
シルエットは太過ぎないテーパードでスッキリ感も残します。

下の写真ではクリーズラインに躾糸が裾付近に至るまで縫われているのが分かります。
この躾糸は内側で膝裏地を留めています。
 通常はヒザ小僧(膝蓋骨)をホールドする位置までとなりますが、当店では敢えて広幅の膝裏地を好んで採用しているのでかなり深くまでホールドします。

これによりトラウザースの脱ぎ着が圧倒的に楽であり、かつ安定感と摩擦軽減による生地伸び防止にも大きく貢献します。
背の高い方におかれましても有効ですね!

しかし この広幅膝裏地も廃版色が増えるばかり、、、売れなければ廃版になってしまいます。


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・・・・・後はハイバック仕様、尻ポケットは右側のみでフラップは付けぬ仕様です。



















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・・・・・中下の連動性も綺麗ですね!
仮縫いを経ての今ですから当たり前ではありますが、、、 (汗)。

キツくなく、ユルくなく、程好く体を包み BODY LINEに寄り添うサイジングである事がウエストコートの前提です。
 故に背中のベルトは仮縫いを経て仕立てる誂えにとっては飾りに近い訳ですね。

背ベルトは付ければ金具(尾錠)が必要となります。
アクセントに欲しいとの事であれば勿論尊重しますが、使わぬパーツであれば排除すべきがお勧めです。


仮縫いでの背身頃は湯通ししたシーチングで代用しています。
仕上げでは お選び頂きました裏地にてお仕立てしますのでご安心ください!


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・・・・・I様は確りとした肩が特徴です。
もうここまでの時点でH.S ORDERとの違いをご体感頂けているようですよ!

SIMPLE IS BEST! これで、これが良いのです。
傍から見れば ただのネイビースーツ、されどクラシックで身体に合い 生み出される美しきシルエットはカットと仕立て術による賜物です。
どこでも、大抵のどんなシーンでも安心してご着用頂ける王道的なダークネイビーの三つ揃いは、最高の食材と 最高の調理によって生み出される最高ステージなBESPOKEです。

これこそ秘めた自分だけの自己満ではありますが、その満足度が高ければ高い程に どれだけ御自身を刺激し 効果を生み出すのか、、、想像されてみて下さい!




 当店では、当店での1st-BESPOKEの場合
工程の一番多い上着を主に、内部構造などもご覧頂きつつ ご説明させて頂いております。
完成してしまえば裏地で蓋を締められ 拘った内部構造を見る機会は無いでしょう。
 ですからご興味があれば大変面白いでしょうし、どれだけ手間が掛かっているのかを垣間見る事も出来ます。
御自身の相棒への理解度は愛着度にも直結するのではないでしょうか。

フォルムを構築し 支える芯地や構造、ポケット構造や各所縫代始末、そこら中に施された『ハ刺し』の数々は部位により糸の種類も、ピッチも、そして糸のテンションさえ変えています。 何故変える必要があるのか、、、それどれにそれぞれのパートで担う役割の違い、対象の素材などへも加味した最適解がそれだからなのです。

 初めて目にするであろうハンドメイドな世界観にワクワクするかも知れませんよ。
I様も興味津々です、なにせご自身のスーツですからね!

そんなご体験の道筋全てを楽しんで頂けるよう当店のBESPOKEはエンターテイメントでもあるべきと考えております。



では更に修正を加え、仕上げへと進めて参ります。
大きく膨らみきったI様のご期待感も快く背負って!


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・・・・・いよいよ仕立て上がり、ご足労頂きました。

I様、指先までピシッと伸ばしきって、、、緊張されていますか?
鏡を前にすれば誰しもが、かつ とうとう漕ぎ着けた仕上がりでもありますから当然かもしれません!

















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・・・・・とても素敵です。
三つ揃いにとって 3アイテムの調和は当然たる前提ながら、特に中下の連動性はかなり大事です。

上着を脱がれた時のお姿をみれば 自ずとその方の為だけに誂えられたスーツなのかが分かる事でしょう。

フロントにはアルバートチェーンホールをリクエストされました。
三つ揃いを着たらチェーンをしてみたくなりますよね!


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・・・・・シルバーとチャコールグレーの交織により表現されたダークグレーのヴィスコース裏地をお選び頂きました。
ネイビーとグレーは皆様もご存じの通り とても相性が良いですからね。

シャツカラーへの吸い付き具合もバッチリですよ。
首元のみ『ミツ布』といってバンドが付けられています。
 裏地より確りとした生地により摩擦への強化、カーブの伴う襟ぐりに対しての安定感と力芯的な役割も担っています。

縫製的なひと手間、ふた手間も増え、より面倒になるからこそ簡易なウエストコートでは付けられずに裏地のみで襟ぐりが作られていますね。
 上記 意図された理由を犠牲にしてでも効率化が優先になるという事でしょう。

一切の妥協なき手作りなBESPOKEは長きに渡り培われた あるべき姿でもあります。


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・・・・・I様 素敵です、、、、惚れ惚れしてしまいますよ、本当にお似合いで御座います。
早速袖を通した時のファーストインパクトで違いが分かりますよね。

至って普通のダークスーツ、されど最高のスーツです。
パリッとプレスしたてのスーツは I様に同じく緊張状態です。
 これから互いを知り合うように着用を続けて頂き、手作りのスーツはどんどんI様色に染まって参りますよ。


I様、とても素敵なご注文を賜りまして 誠に有難う御座いました。
今頃は随分と馴染んで参りましたでしょうか!
 ステージの違うH.S ORDERとBESPOKEです、工期もお値段も全然違う分
BESPOKEは全てを上回っていて当然なのですが、それを感じて頂けぬようであれば 既に当店は無いかも知れません。

それらはステージが違うからこそ価値観により使い分けも御座いましょう。
私自身は「もうBESPOKEでなければ!」と虜になって頂けるよう全力を尽くすだけです。

 是非 これからも宜しくお願い申し上げます。


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・・・・・如何でしたでしょうか。
皆様はネイビー派でしょうか、グレー派でしょうか。
 グレー派の方、上の写真は同シリーズの色柄違いであり
H.Lesserのチャコールグレーは特に美しいですよ。


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ダークスーツの役割やポジションはまだまだ決して揺るぎません。
頻度が低くなったとしても揺るぎません。
 そんな存在であるのですから頼りになるスーツこそ、誂えて長きに渡りお付き合い頂ければと思います。





お店では H.S ORDER限定による【 早期受注キャンペーン 】も始まっております。


皆様のお越しを心よりお待ち申し上げてお織ります。
 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。








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