
・・・・・イングランドのサフォーク州 ストゥール川のほとりには
レンガで建てられた古くて大きな建物があり、その敷地周辺には何世紀にも渡って手付かずのまま残された平穏で長閑な風景が広がっているそうです。
昔話に出てきそうな幻想的で美しい風景ですね。
実はこの素敵な建物の中では、世界屈指と称されるシルク織物が製造されている超老舗の工場(ミル)なのです。
今週はそんな素晴らしい英国シルクきってのメーカーをご紹介させて頂きたいと思います。

STEPHEN WALTERS & SONS
Woven in England since 1720
・・・・・300年以上にも渡りシルク産業を支え続けてきた老舗中の老舗で御座います。
1800年代初頭 織物技術も発達し、この頃より動力織機と共に新しいジャカード技術が導入されて参ります。
1900年代に入り サドベリー・シルク・ミルズの工場が買収され その場に織元製造工程が集約され、現在も同社の本社となっております。
(それが冒頭写真の工場で御座います。)
婦人服用の生地から紳士服ではディナースーツ用の拝絹地やライニング、ネクタイ用のレップストライプなど多種多様の生地を織り続けました。
WW2時にはパラシュート用の生地製造の為に再稼働もされたそうです。
1952年 エリザベス2世女王の戴冠式用のローブを託されるなど古くから王室との関りも深いのです。
あまりにも膨大なアーカイブは3世紀にも渡り蓄積され、目の詰まったタフで正統派の英国シルク地は世界中の名だたるメゾンブランドより絶大な信頼を得ている事は言うまでもありません。
能力高きミルはいつの時代も黒衣に徹し、目立たぬものでは御座いますが
華やかなメゾンブランドの裏には必ずやそんな下支えとなる力強きパートナーが存在しているのです。

・・・・・スリークラウンズ、同社のクレストレップタイの生地見本ですが とても英国らしくトラディショナルです。
ブラックベースにゴールドのクレストが激渋! 凄く素敵、、、。
実は以前に こんな素晴らしい英国のミルで当店のネクタイコレクションを展開した事が御座います。
https://dittos.seesaa.net/article/261940576.html
【 Dittos.Tie 4th-COLLECTIONA 】
見事、かつリアルなレップタイで御座いました。
以降の織地系は かのVANNERS にお願いする事が殆どでしたが、コロナの影響により残念ながら廃業となっております。
英国のシルク地として見れば、プリント系はアダムレイ社が圧倒的であり心底信頼のおける素晴らしいシルク地を提供して下さります。
ですが、ジャカード含め 織地のレップタイも欲しい、、、。
改めてS.WALTERS&SONSにてお世話になろうと実は準備中で御座います。
VANNERSとS.W&SONSですが、双方超老舗のシルクウィーバーに変わりはありませんが、実はミニマムロットが大きく違っておりました。
ですが 今回は満を持してジャカード織のタイを展開したく、企画進行中で御座います!

・・・・・THE SILK FAMILY 正にファミリー‼
右上にはVANNERSに同じく蚕の成虫がいますね!
では、今回 同社の歴史から全てが分かる書籍を近年発刊されまして
少しでは御座いますが、中を覗きながら皆様にも同社の素晴らしさをご紹介させて頂ければと思います。

・・・・・見事であり、正に圧巻です、これ 後入れの刺繍の様ですが 織りですよ!
デザインも欧州的な歴史を感じさせます。

・・・・・同社のアーカイブより。
左はトラディショナルなペイズリーですが 物凄い緻密で多色、配色も素晴らしいですね。
右はダック君、羽の描写が細かく 脚や顔までも緻密に織り込まれています。
そのモチーフが複雑なボタニカル系のベース上に織りで表現されているのです。
とても立体的で凄いですね、アーカイブからの抜粋ですから 随分と古きから既にこのレベルで再現していたのです。

・・・・・三世紀に渡る家族経営で現代に至る同社において、十代目の当主でもる ジュリアス・ウォルターズ氏で御座います。

・・・・・A BESPOKE とありますね。
ワンピースに出てくるブルックではありませんよ(笑)!
Hermèsに依頼された紳士服用だそうです。

・・・・・歴史ある古きアーカイブより ジャカード織と刺繍のスワッチです。
ペイズリーのもとは花、ボタニカル系は欠かせぬモチーフであった事が窺えますね。

・・・・・家系図ですよ、、、いや正にリアルな歴史そのもの、300年以上の伝統は物過ぎすぎます。

・・・・・このびっしりと穴の開いたパンチカード、実はこれがプログラムであり この情報に基づいてジャカード織機が動き 様々な織柄を生み出していたのです。
まぁこれが無ければ織柄になりませんので財産みたいに貴重なカードだという事です。
これが今やコンピューターに移り変わり、これら古き情報(パンチカード)も専用プログラムを開発し、デジタル設計をも可能にされたそうです、、、。
当然ながら今ではより緻密なデザインも表現可能である事は言うまでもありませんね。


・・・・・冒頭でご覧頂きました 現在進行形な同社の工場です。

・・・・・迫力と共に彩り豊かで見応えがありますね。
バロック様式の模様からインスピレーションを得たそうです。
服地だけではなく、ファーニシングにも力を入れていますので それらシルク地は本当に多岐にわたります。

・・・・・1923年 ご婦人方の服地にも贅沢なジャカード織のシルクが使われていますね。
あら、下の写真は様々なポケットウオッチ柄で!


・・・・・1949年初頭 同社で働くスタッフの方々。
男性の多くはテーラードをお召しで凄く素敵です!
結構な大所帯である事が分かりますね。

・・・・・1952年 エリザベス女王の戴冠式の際に着用されるローブのシルク生地を託されました。
物凄い名誉な事です。

・・・・・1981年 ダイアナ妃のウエディングドレスに使用されたシルク地も同社が織り上げておりますよ。

・・・・・記憶に新しい、、、ウィリアム王子とキャサリン妃がカンタベリー大司教の前で指輪の交換です。
大司教の法衣にも同社のシルク地が使われていますが、今でも英国には聖職服製作を専門に行っている所があり、そこと密接な繋がりも御座います。

・・・・・近年では家具や備品、装飾品などのファーニシング向けにも高級なシルク地を御用意しています。
こちらは ちょっちアジアンテイストですね。

・・・・・あっ、またHermès用の生地ですが、これはネクタイ用ですね。
BRIONIもそうでしたが、高級メゾンは贅沢に織りでロゴや品番さえ入れ込んできますので、裁断上で適した箇所にレイアウトして織り上げる必要があるのですね。
= 贅沢という事ですよ!

・・・・・こちらはスズメさん⁉
英国のファッションブランド Markus Lupfer よりのBESPOKE(別注品)だそうです。

・・・・・・2019年に撮影された 同社スタッフの方々です。
先のスタッフ集合写真から70年が経ちました。
写真がカラーなのもありますが、装いは流石に随分とリックスしたカジュアルな雰囲気になりましたね。
少しでも長く、創業400年を目指して今後とも是非頑張ってください。
私に力はありませんが、心底応援しております!
・・・・・以上で御座います。
久し振りにレップタイを企画する事にワクワクしております。
質は申し分ない事は前提に、どんな色柄のタイで構成しましょう、、、。
皆様が是非とも『締めたい!』と思って頂けるようなタイである事は勿論ながら、他では売られていない様な私独自のセンスも取り入れながら(笑)。
今年の秋デビューを予定しておりますので
是非ご期待くださいませ。 と、自分にプレッシャーもかけつつ、、、‼
では、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。








































