2026年05月19日

【 2026 AW / お勧めファブリック 】



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・・・・・寒空の中 列をなす人たち。(1929年が端となる世界恐慌当時)
紳士達は皆様それぞれ帽子を着用し、クラシックで暖かそうなオーバーコートをお召しです。
防寒着でもあるオーバーコートは膝丈、もしくは膝ホールドの丈をお召しですね。


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・・・・・オーバーコートにも様々なスタイルがありますが、やはり筆頭たるはチェスターフィールドコートが思い浮かびます。
そうくると色はブラック、ネイビーやグレーが主体となるでしょう。


 5月も後半を迎え、6月が見えて参りました。
これから梅雨をはさみ本格的な夏を迎える事になりますが、こと BESPOKE でのご注文の場合は工期を約半年くらいは頂かなければなりません。

実は秋冬の装いがボチボチと仕込み時を迎えつつあるのですね!

先週はリネンをご覧頂いたばかりですが、今週は急に秋冬ですよ(笑)。
とても素敵なAWの出物を仕入れましたので 早々にご紹介させて頂きたいと思います。
















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・・・・・エレガントなチェスターフィールドコート、
これは HOUSE STYLE ORDER用 のゲージサンプルです。

このサンプルの生地はブラックの キャバルリーツイルとなります。
打ち込みがとても確りしていて弾力もあり、皴にも強くて丈夫な生地でもあります。
 このキャバルリーツイルという生地は名の如く英国軍騎兵隊の乗馬用トラウザースに採用されていたのが由来となります。
軍服(乗馬服)など 耐久性が必須な用途には欠かせぬ生地種の一つです。

今では様々なカラーやウエイトまでもが多く展開されていますので、スポーツスーツからオッド・トラウザース、オーバーコートまで幅広く使われております。
 それらの多くはカントリーからタウンユース用ですが、リアルなハントコートや乗馬用ブリーチェスともなれば そのレベルのウエイトは1000gを超え 縮絨と共に起毛された物もあり、まるでカーペットのようです!


2重で連なる急傾斜の畝(綾目)が特徴の織であり、ツイル地らしい程好いツヤも見受けられます。
本当に丈夫ですし、小雨程度であれば もう傘なんて差さなくても良い位ですよ。
 カシミアで仕立てたチェスターフィールドコートは軽くて暖かく、肌触りも最高で大変魅力的ながら、その真逆な価値観とも言えます。


では早速ご覧いただきましょう。


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WILLIAM HALSTED


= Cavalry Twill =


100% WOOL

700g
















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・・・・・ダークグレーとネイビーを御用意させて頂きました。
700gです、、、英国でのオーバーコーティングとして見れば当たり前なウエイト。
しかし日本のタウンユースでは500gあれば十分だと 当BOLGでも唱えて参りました。

ですが、先週のIRISH LINENにてTropicalというシリーズを御紹介しましたが
あのウエイトでなければならぬ理由がある訳です。

 このキャバルリーツイルは触ってみると意外に「厚さはこんなものか⁉」と思うでしょう。
それだけ織密度が高いのです!

どんな強い北風も通さず、皴もほぼ入らず、入っても一晩で復活する筈です。
多少の雨でもビクともせず、まさに何十年経っても変わらぬパンチ力を維持してくれる事でしょう。

















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・・・・・ネイビーからご覧頂きます。
表面はクリアカットされ、サラッとしており ホコリや汚れも付きにくく、ついてもブラッシングで落としやすい。
ガシガシかけても全然大丈夫、良い意味でイージーケアなのです!



















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・・・・・強い傾斜の2重畝が見えますね。
これぞキャバルリーツイル といった具合に自信満々の顔立ちです!


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・・・・・畝のボリューム感が分かりやすいと思います。
柔軟でもありつつ芯のある感じ、弾力も強く、重さはあれど地厚過ぎない、正にキャバルリーツイルの真骨頂を感じさせてくれますよ。




















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・・・・・こちらはダークグレーです。
色調整していますが、現物は写真よりもう少しだけ濃い感じです。


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・・・・・良いですねー、ネイビーと違いこちらのダークグレーは優し目な霜降り感があります。
PICK & PICKみたいな感じです!


此度の700g、コーティングであれば全然有り得るウエイトであり
ラグジュアリーなカシミアやキャメルなどとの逆を敢えてご用意させて頂きました。

オーバーコートになれば当然それなりに重さは出るでしょう。
しかし、着用すれば重さは感じない、、、それは仕立て術も必要ながら どれだけ身体に合っているかなのです。

自身を支えている背骨を中心に、肩の乗り(肩傾斜)やアームホール含め 全てぴったりと身体に寄り添っていると重さが上手く分散されるのですね。
 例えば右肩下がりの方が 左右対称の既製服を着れば左肩に強く比重が掛かって当然です。
ですが洋服も身体に合わせて非対称なら⁉
それだけでありませんが ニュアンスはお分かりですね。



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是非お勧めですので、店頭にてリアルな迫力を感じて頂けましたら幸いです。
(今回の2色は同じウエイト、同じく100% WOOLの兄弟となります。)

では次の生地(ラスト)をご覧頂きます。





















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DORMEUIL



・・・・・1842年創業 世界最古のマーチャントとしてあまりにも有名です。
最高の英国地をフランスに持ち込んで商売を始めたのがキッカケでした。












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・・・・・WORLD TRAVELLER とありますね。
トラベラー的なネーミングの生地は多くあり、要は皴に強くケアも楽、旅行や出張にも指摘! という価値観で企画されており、その多くはスーチングであり 一部今回のようなジャケッティングなどもあります。

旧在庫の単発仕入れで詳しき情報は分からず恐縮ながら、この子自体を見つめ その個性を魅せてもらいましょう!

















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DORMEUIL

WORLD TRAVELLER


= DIAGONAL=


92% WOOL

5% MOHAIR

3% CASHMERE


390g



・・・・・所謂 三者混紡のジャケッティングであります。

ダークネイビーとブラックで交織された美しいダイヤゴナル地であり、かなりトーンが深くて濃く ミッドナイトブルーと言いたくなるレベルです。

ツイル地として、そしてモヘアも少しブレンドされ 程好い光沢感があります。

















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・・・・・とても美しい綾畝は2色で浮き出る用に織られていますが、それら2色自体が近い色味なので ほんのり感じる程度です。

エレガントな艶感は高級感を漂わせ、味付け程度ながらカシミアの優しい柔軟性も持ち合わせます。


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・・・・・見えますか、、、畝が濃くて(経糸) ベース地がネイビーです(緯糸)。

これは上着用なので、ハリコシより柔軟性が重視されています。
軽やかで程好い着心地はリラックスした雰囲気を醸し出し、動きやすくて暖かい。


ブレザーにしても良いですし、オーバーコートにもお勧めです。
軽いオーバーコートになりますので より軽快な感じで手放せなくなるでしょう!

ジャケッティングでのオーバーコートは心もとなく感じられるかも知れません。
 しかし、インナー自体も秋冬用でしょうし むしろちょっとした外出にもさっと気軽にはおれます。

脱いでも軽いですから扱いやすく、冒頭のキャバルリーツイルからみれば赤ちゃんみたいなものですね(笑)。


 これはシックで素晴らしい、色味も良い!
皆様なら何の料理にして食されますか、やはりジャケットとのご意見が多いでしょうか。









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こんな深いネイビー地でのブレザー、たまりませんね。




















・・・・・以上で御座います。
如何でしたでしょうか、好天な日中にご覧頂くと 秋冬物ですから余計に暑くなるかも知れませんね。

ですが誂えには仕立てる時間が必要です!

当店BESPOKEで型紙ホルダーの方であれば約半年、HOUSE STYLE ORDERであれば約6週間といったところです。
 例年通りで行けばH.S. ORDER限定になりますが、夏のまだまだ暑さ厳しい時期に『早期受注キャンペーン』も行われる事と思います。


VINTAGEや出物の仕入れは季節に関係ありませんので、その時のタイミング、そして御縁を大切にされて下さいませ。

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。







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2026年05月12日

【 IRISH LINEN:S様のご注文 】




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・・・・・皆様揃って素敵なリネンのスーツですね。
1928年 保健機関の御一行様方です。



5月もまだ半ばにも関わらず、一部では既に気温が30度まで上がる日もでて参りました。
今年の夏も相当に強いそうで、、、夏に弱い私には恐ろしいばかりです。




















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・・・・・夏といえば兎に角リネン、色のトーンも抑え軽快なスタイルで決めていきたいところですね。
私も今月より着始めました!


そんな夏に向けて
今週は大変な御贔屓を頂戴しておりますS様よりご注文頂きました リネンの三つ揃いをご紹介させて頂きます。



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Spence Bryson Linens


=TROPICAL=

100% IRISH LINEN

370g




・・・・・質の高いリネンと言えば古より IRISH LINEN ですね。
1891年創業の老舗である SPENCE BRYSON は欠かせぬ存在です。

同社より長きに渡り不朽の定番でもある平織の『TROPICAL』というシリーズがあり、当店BLOGでも多くご紹介しております。

リネンは放熱効果が高く、通気性に優れた平織地ではあるものの
TROPICALのウエイトは 370g もあります。

ウエイトだけでみれば秋冬地レベルですから日本の高温多湿な盛夏での日中着用は厳しいとも言えます。
 しかし、、、、このウエイトでなければならぬ大きな理由があり、
迫力のある存在感と共にリネン特有の皴自体が大きく力強く入ります。
昔ながらのリネンと言えばコレ、お好きな方々は少々暑かろうがコレなのです!



















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・・・・・このTROPICALシリーズのリネンは BUFF です。
日本語では黄褐色となり、王道クリームのパンチ力が強いと感じられる方におかれましてはBUFFが強い味方ともなりましょう。

クラシックな IN-2 PLEATS でいつものお決まりなスタイル。
ですが、あれっ⁉  気付かれた方はおられますでしょうか。

上着のチケットポケット(チェンジポケット)や下物のフォブポケットは大抵右側に携えますが、S様は左側なのですね。
 ご自身の為の服ですから都合により使い勝手の良い方に!
















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・・・・・コンビなサドルシューズが乙ですね。
股下はギリギリクッションが入らない位、ですが傾斜が確りと付けられていますので踵はそれなりにホールドされます。



















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・・・・・ハイバック仕様で尻ポケットは無し!
多くの方々は見慣れないかも知れませんが、使わないのであれば不必要、余分なものは排除してスッキリと。



















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・・・・・ウエストコートは『 POST BOY STYLE 』 をお選び頂きました。
このリクエストには意図があり、実は以前にODD WAIST COATのご注文でBUFFのWCを仕立てられました。
 ダブルブレストのバックレスです!

同じ品番、同じ色番でも反が違えば「色ブレ」は付きものではありますが 着ていておかしい程でなければそちらも合わせられるので。
 そしてPOST BOY を誂え足せば、股上の浅いベルトレスで仕立てた数々のODD TROUSERSにも合わせられるとのご判断で御座います。



https://dittos.seesaa.net/article/450128554.html
【 POST BOY WISTCOATA 】 文面に@のリンクも御座います。



このスタイルは敢えて丈が長く、もともとは名の如く郵便屋さんの服として採用されていた経緯があり、アウターでも着用していた事から背中も共地で仕立てられていました。
 ウエストで上下分断するシームがあり、その下部であるスカートが腰に伴い広がる様なシルエットが特徴です。

ベルト用やベルトレスの様なローライズのトラウザースでは本来での あるべきバランスではウエストコートが成立しませんが、これならイケるのですね!




















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・・・・・良い感じですね、とてもお似合いで御座います。
トラウザースは試着だけで皴に成りますが、上着は芯もありますのでシャンとしていますね。

デザインは至ってベーシックなシングルブレストの三つ釦 本返りです。

では微調整を加え仕上げに掛かります。
お仕立て上がりを是非ご期待くださいませ。





















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・・・・・仕立て上がり いよいよ御納品です。
この日はまだ新しいVINTAGE HEILDによるスーツに、以前仕立てたダブルのODD WCも着て来てくださりました。
 こちらのダブルWCでもTROPICALを三つ揃いで楽しめますから一応御確認との事でご丁寧に有難う御座います。

















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・・・・・さっきまでパキパキにプレスしてありましたが、ご試着でもう皴ですね、リネンはそういうものです!

この撮影時は今年の1月、まだまだ寒いですから ブラッシュドコットンのタッターソールにウールタイが完璧な相性です!

下の写真をよく見て下さい。
フォブポケットの隣にはD環でのタブをお付けしています。
ここに落としては・無くしてはならないKEYをカチッと付けられるそうです。


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・・・・・中下の連動性も完璧ですね、POST BOY WCはウエストのシェイプからスカートのフレアまで ウエストシームをポイントに表現します。

フロントは5釦の全掛け、第5釦はウエストシームにホールを作ります!
衿も上着の様にハ刺しを行う身返しがえしをリクエスト下さりました。


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・・・・・ライニングはシャンパンゴールドにペイズリーの柄が織り込まれています。
色目の相性も抜群ながら 見えない主張は自己満の範疇にて!

















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・・・・・粋ですね〜、素晴らしいリネンのスーツが出来がりました。
肩が個性的でもあるS様は後姿の方が分かりやすいかも知れません。
御自身では普段見えぬ背中、とても綺麗なシルエットが出ておりますよ!
 植物繊維にも関わらず 起伏含め丸味感がとても出ていますね、頑張ってクセ取りしている賜物です。

上着のライニングは『 背抜き仕様 』 にされましたが、S様は初でしたでしょうか⁉
バックレスのWCを合わせて着用された時が最強ですね。



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・・・・・S様 この度も素敵なご注文を頂戴致しまして、誠に有難う御座いました。
お陰様で先月より着用を始められ、今でh随分と小慣れ感が出てきたとの事。
クタクタになるまでご愛用頂けましたら幸いで御座います。

 お次のご注文も仮縫いが組み上がっておりますので、御来店を楽しみにお待ちしております。























・・・・・如何でしたでしょうか。
光栄にもたまたま私と同じリネン、同じ色でしたが、例え生地やデザインが同じであったとしても誂えられた服にはその方の個性が宿ります。
 S様の洋服には「S様らしさ」があり、これは型紙を見ても、仕立て上がりがハンガーに掛かっていても感じる事が出来ます。

世界で一着、唯一無二な服であり お身体の個性が強めであればある程にピタッとはまった時の喜びと着心地の良さは格別な事でしょう。



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皆様も素敵な相棒をお誂え下さいませ。
ご足労をお掛け致しますが、心より楽しみにお待ち申し上げております。









posted by 水落 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | クライアント様の洋服 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月05日

【 H様のご注文:VINTAGE ZENITHA 】




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 5月5日 本日は端午の節句 「こどもの日」です。
青空を優雅に泳ぐ鯉のぼりですが、鯉が急流を登って龍になるという『登竜門』の伝説に因み、困難に負けず強く育つようにとの願いが込められているそうです。

 皆様 こんにちは、ゴールデンウィークも後半ですが、如何お過ごしでしょうか。






















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・・・・・ジョージ6世のエレガントなスーツの着こなしであり、氏は比較的にダブルブレストを好まれている印象があります。
兄君の方が一般的な知名度は高く着目される機会も多いかと思いますが、王位を継いだキングジョージ6世のスタイルは今になっても色褪せるどころか むしろリスペクトも含めて影響を受ける御方々は少なくはありません。

 端正な顔立ちでスタイルも良く、見事なバランスで仕立てられたダブルブレストは本当に美しくまるで見本の様です。

またシャツも良くて、、、
当時のシャツを顧みればロングポイントカラーも席巻してはいたのでしょうが、この小振りなショートポイントカラーだって欠かせません。
やはりTPOですね。

 羽襟はセパレートで台襟に専用のカラースタッズで付けていました。
所謂 デタッチャブルカラーシャツです。

共地襟から白襟、ウイングカラーなどデザインも選ぶ事が出来ましたが、多くは小振りでベーシックなショートポイントであり、それら変え襟は もうパキパキに硬くて正にロングポイントと真逆です!


上着の堂々としたラペルが美しく、、、小振りなVゾーンにはショートポイントがとても映えますね。
お好きでない方から見れば ただのダブルのスーツを着ているにすぎませんが、好きな方が見れば多大なる影響と学びがあります。












 さて、今週は大変な御贔屓を頂戴しております H様よりご注文頂きました極上なダブルブレストのスーツをご紹介させて頂きたいと思います。

博識なH様は確固たるご自身のスタイルをお持ちであり、その首尾一貫な姿勢は尊敬に値します。


















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・・・・・早3年前、極上で激レアな生地によりダブルブレストの三つ揃いをお仕立て下さりました。

合わせるシャツはクラシックなクレリックシャツをお召しです。
このシャツはデイウェアであり 特に午前中が良しとされていますが、夜間に着るシャツではないという事だけ覚えておきましょう!
シャツも奥深く、、、紳士服には色々とルールがあるのですね、


デザインなどは一度決まれば一貫していつも通り、そんな所もスタイルを貫く上では大切な要素とも言えるでしょう。
カット(型紙)は先の国王へのオマージュと共に。


https://dittos.seesaa.net/article/499910177.html
【 H様のご注文:VINTAGE ZENITH 】















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・・・・・お選び頂きました生地ですが、3年前に同じく 此度も VINTAGE ZENITH よりお選び頂きました。

大変贅沢な生地であり、なんとミンクの毛まで織り込まれているのです。
良き意味で当時の生地メーカーさんたちの切磋琢磨が窺えるというものです。
ウエイトは 約330g と3シーズン用、着用期間も一番広くご愛用頂けます。


https://dittos.seesaa.net/article/499114742.html
【 EXTRMELY RARE:VINTAGE SUITING 】


 今回の生地が持つ魅力は先ず この色目にあるでしょう。
渋いブルーグレーは英国らしいくすんだ感じがまた良いのです。
正に雨の多い英国らしさもあり、こんな渋味はイタリアの生地では出せません。


コントラストを効かせた縦糸と緯糸のトーン違いはツイル目の畝を浮かび上がらせ、明るめなトーンで控えめにストライプ重ねます。

紳士服地はネイビー派かグレー派に大抵分かれますが、この様なブルーグレーは両派の良さや特徴を併せ持ち、最早どちら側の方々でも直ぐにしっくりと来るのではないでしょうか。


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・・・・・さて、仮縫いが組み上がりましたので早速ご足労頂きました。
今日も素敵な装いですね!


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・・・・・結び慣れたボウタイがいつも素敵であり、最早H様のアイコン的でもあります。
キュっと絞り過ぎない結び目がポイント、かのウインザー公もそんな結びですよね!

ウエストコートも良いですね、とてもお似合いで御座います。



H様、この優しい色味のシャツはお仕立て頂きました ACORN のエクリュですよね。
やはり凄く素敵、、、私も頼めば良かったと後悔しております。

エクリュ(ECRU)という色は日本語だと「生成り色」になります。
故に白(WHITE)とは漂白された人工的な色とも言えます。

昔は WHITE ⇒ ECRU ⇒ CREAM と段々と色味が付くようカラーバリエーションも豊富だったのですが、色味が近過ぎとの判断でしょうが ECRU の廃版が進んでおります。

世界的なカジュアル化による需要の縮小もあるでしょうが、コロナが拍車を掛けました。
まぁ確かに 「エクリュのシャツが欲しい」 と言われるのは極一部の通な方々であり、一般的には白シャツは白、エクリュなんて知らない・聞いた事ない となるのかも知れません。
 無ければ一層欲しくなる、、、また探してみます!


















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・・・・・大人の渋さが滲み出て凄く素敵です。
ストライプは強くないですから この位離れると結構沈み込んで目立ちません。
 ですが、このストライプこそ控えめながらも個性を放ち、凛としたシャープさを感じさせてくれるのです。


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・・・・・無事に仕立て上がり、改めてご足労頂きました。

最近 ご病気もありお痩せになられました。
ですが 敢えてサイジングはそのままで修正する事なく ここ直近のサイジングをご希望されましたので敢えて修正する事なく御納品とさせて頂きました。

元気になればもとに戻るでしょうし、むしろ万全でなき今は このユトリこそ「楽」でもあり、大人の余裕! とも。
こんな所もH様らしいのですね。


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・・・・・本日の靴は黒、サイドエラスのBESPOKE SHOESは仏の名店。
その名店に対する私の勝手なイメージでは黒靴がありません!

お仕立て下さる その職人さんとは随分と長いお付き合いだそうで御座います。
本日のような仮縫いの時には正にレイジーマンが最適ですね!


















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・・・・・決まっておりますね!
多少緩いとは言え慣れ親しんだ着心地とサイジング、骨格含めご自身の為だけに仕立てられているのですから多少痩せられてもユトリが増える感じだけです。


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・・・・・3年前に仕立てた冒頭のダークスーツとカットは同じながら、印象は随分と変わるのが分かります。
良い意味で濃過ぎないトーン、ですが落ち着きや信頼感さえ感じさせてくれる生地。

洋服になってしまえばスパイス程度なミンクは完全に自己満となりますが、VINTAGE の生地には織られた当時の価値観と共に 当時での最高で織り上げられた逸品ですから そんな背景をも楽しみながらご愛用頂ければと思います。


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・・・・・胸部の立体的なドレープとウエストのシェイプが美しき起伏のコントラストを生み出し、エレガントなシルエットを奏でます。

ダブルブレスト用サイズのホーン釦が一層しっくりときますね。
昨今のダブルでは打合いが浅いので このサイズでは持ち堪えられないでしょう。
昔ながらのクラシックなブリティッシュスタイルだからこそ、今でも残る この専用サイズを尊重したいところですよね。


 H様、この度も素敵なご注文を頂戴致しまして誠に有難う御座いました。
夏が来るまで是非お楽しみ頂けましたら幸いです。

























・・・・・如何でしたでしょうか。
自身の為だけに設計され、裁断され、そして仕立て上がった自分だけの服。
誂えの服は着用時の美しさだけではなく 着心地やご満足度さえ高くて当然であり、そうでなければなりません。

そんな誂え服の着用が当たり前になると、選ばれたそれぞれ生地の個性がよりクローズアップされ 対話を楽しむ事が出来ます。
最高の食材を 最高の調理によって 最高の料理を食すのです。
 選ばれた食材の個性を活かすも殺すも知識と技術が必要です。


スーツは洋服であり着るものです。
着てこそ(食してこそ)真価が発揮される洋服を仕立てるべく、これからも一層精進して参りますので どうか引き続き宜しくお願い申し上げます。



 今週も最後までお付き合い頂きまして、誠に有難う御座いました。






posted by 水落 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | クライアント様の洋服 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする